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塚本晋也監督「野火」10年目、戦後79年アンコール上映決定

2024年7月19日 20:00

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戦後79年、アンコール上映
戦後79年、アンコール上映
(C)SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

塚本晋也監督が、戦後70年に当たる2015年に初公開し、これまで毎夏かかさず上映を重ねてきた「野火」が10年目を迎え、今年も終戦記念日を中心に、渋谷・ユーロスペースほか全国30館(7月19日現在)の劇場でアンコール上映が行われる。

未だ世界で戦禍が止まぬ中、スクリーンを通して戦場の恐ろしさを体感し、戦争と平和について考える機会となる。今年は渋谷・ユーロスペースでのトークに塚本晋也監督とリリー・フランキーが登壇、小倉昭和館では故野坂昭如の著作「戦争童話集」の絵本を手がけたイラストレーターの黒田征太郎とのトークが決定している。

国内外で数々の賞を受賞した塚本晋也監督の「野火」は、構想から20年の歳月をかけ完成させ、14年にベネチア国際映画祭メインコンペティション部門出品、翌年に全国83館で劇場公開。その後も、製作当初から「『野火』を毎年終戦記念日に上映されるような映画にしたい」という塚本監督の思いに共感した劇場にて、毎年アンコール上映を重ねてきた。

初年度からの劇場・自主上映含む累計観客数はおよそ9万9500人にのぼり、10万人突破も目前に迫っている。各劇場の上映予定、イベント予定等実施の詳細は劇場HP、「野火」オフィシャルサイト・SNSにて随時発表される。なお23年11月に終戦直後を舞台に民衆の目線で戦争を描いた最新作「ほかげ」も一部劇場で上映される。

▼塚本監督コメント
極限の状況下での人間の姿を描き、戦争の恐怖をあぶり出した「野火」。戦争の終わらなさを描いた最新作「ほかげ」とあわせ、また10年の世の中の流れを振り返りつつ、観客のみなさまにぜひご覧いただきたい。そして、未だ世界で戦禍が止まぬ中、劇場で戦場の恐ろしさを体感し、戦争と平和について考える機会にしていただきたい。
<あらすじ>
第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島。
日本軍の敗戦が色濃くなった中、田村一等兵(塚本晋也)は結核を患い、部隊を追い出されて野戦病院行きを余儀なくされる。しかし負傷兵だらけで食料も困窮している最中、少ない食料しか持ち合わせていない田村は早々に追い出され、ふたたび戻った部隊からも入隊を拒否される。そしてはてしない原野を彷徨うことになるのだった。空腹と孤独、そして容赦なく照りつける太陽の熱さと戦いながら、田村が見たものは……。

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