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「ライナー・ベルナー・ファスビンダー傑作選2024」8月30日開催 日本劇場初公開「エフィ・ブリースト」など3作品

2024年6月25日 07:00

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日本劇場初公開となる「エフィ・ブリースト」(1974)
日本劇場初公開となる「エフィ・ブリースト」(1974)
(C)Rainer Werner Fassbinder Foundation

ドイツを代表する伝説的な映画監督、ライナー・ベルナー・ファスビンダーの特集上映「ライナー・ベルナー・ファスビンダー傑作選2024」が、8月30日からBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下で開催される。

上映作品は日本劇場初公開となる「エフィ・ブリースト」(1974)、ファスビンダー美学が最も濃厚な重要作「自由の暴力」(74)、そして大作「リリー・マルレーン」。「エフィ・ブリースト」「自由の暴力」はデジタルリマスター版、「リリー・マルレーン」(80)は初の4Kデジタルリマスター版での公開となる。

「エフィ・ブリースト」は19世紀ドイツの作家、テオドール・フォンターネの小説の映像化で、「ベルリン・アレクサンダー広場」と並んで特異な魅力に溢れた文芸作品。圧倒的な構図の美しいモノクロ映像によって、社会の抑圧に違和感を抱きながら生きざるを得なかった若い女性の姿が描かれる。強烈な重要作「自由の暴力」は、「自由の代償」の邦題での日本公開から約半世紀の時をへて、タイトルを更新し再公開される。大道芸人として暮らしていた主人公がある日宝くじに当たり、金持ちの男を愛したばかりに何もかもを搾取されて破滅してゆく姿をとらえた、悲痛で衝撃的な物語。主人公を当時30歳だったファスビンダー自身が演じており、彼が初めて男性同性愛を真正面から取り上げた作品でもある。

そして、ファスビンダー作品の中で最大作といっても過言ではない「リリー・マルレーン」は初の4Kデジタルリマスター版での公開となる。タイトルの“リリー・マルレーン”はかのマレーネ・ディートリッヒもカバーした第二次世界大戦中のドイツの流行歌で、時代に翻弄された実在の女性歌手の半生をエネルギッシュに描く。ファスビンダーがめずらしくナチス・ドイツを直接的に扱った作品かつ、最も製作費がかけられた作品のひとつで、豪奢なセットや主演、ハンナ・シグラが纏うドレスなど細部にも注目だ。

「リリー・マルレーン」
「リリー・マルレーン」
(C)1980 by ROXY / CIP

予告編では、3作品の見どころを抜粋。「天使の影」では儚くも圧倒的な存在感をみせるイングリット・カーフェンのほか、ヒモ男を演じるファスビンダー自身も確認できる。場面写真ではそれぞれの物語の展開を予感させるシーンがピックアップされている。

「ライナー・ベルナー・ファスビンダー傑作選2024」は、8月30日からBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開。

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