映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック
その他情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

石井裕也監督&脚本、池松壮亮主演で平野啓一郎「本心」映画化 “自由死”を選んだ母をAIで蘇らせるヒューマンミステリー

2024年6月21日 08:00

リンクをコピーしました。
石井裕也監督と池松壮亮、9回目のタッグ作
石井裕也監督と池松壮亮、9回目のタッグ作

平野啓一郎原作の傑作長編小説を池松壮亮主演、石井裕也の監督、脚本で映画化する「本心」が11月8日公開される。

原作は、小説家・平野啓一郎が「マチネの終わりに」「ある男」に続き、2021年に発表した長編小説。現代人が直面している課題を浮き彫りにし、愛と幸福の真実を問いかける平野文学の到達点となる名作だ。

「大事な話があるの」――そう言い残して急逝した母が、実は“自由死”を選んでいた。幸せそうに見えた母がなぜ自ら死を望んでいたのか…。どうしても母の本心が知りたい息子の朔也は、最先端のAI企業に「母を作ってほしい」と依頼。母の本当の心を知りたかっただけなのに、朔也は自分の心や尊厳さえも見失っていく。テクノロジーは、人の心を再現できるのか――技術が発展し続けるデジタル化社会の功罪を鋭く指摘し、人間の心と本質を描いた革新的なヒューマンミステリーだ。

画像2(C)2024 映画『本心』製作委員会

主演の池松は時代に置いてけぼりにされた青年・石川朔也を、あえて地に足の着かない不安定な演技で見事に体現。石井監督作品へはこれまで「ぼくたちの家族」や「アジアの天使」など映画、ドラマを合わせ8作品に出演しているが、9作目のタッグとなる今作は、原作を読んだ池松が全幅の信頼を寄せる石井監督に「今やるべき作品」と企画を持ち込み、俳優歴24年にして「気の抜けない脚本だった。こんなに集中した夏は初めて」と語る意欲作だ。(撮影は2023年7月)

池松演じる朔也の母、秋子役に田中裕子が扮し、生身/VF(ヴァーチャル・フィギュア)という未知の“2役”に挑戦。三吉彩花が、秋子の素顔を知るキーパーソンであり、過去の傷を抱えるミステリアスな女性・三好を好演する。

さらに、朔也の幼馴染の岸谷を演じるのは水上恒司、最新AIのVFの開発を行う技術者の野崎将人に妻夫木聡、ある出来事をきっかけに朔也に興味を抱くアバターデザイナーのイフィーに仲野太賀、VFの中尾役の綾野剛、リアル(現実)のアバター(分身)として依頼主の代わりに行動する仕事を始めた朔也の依頼人・若松に田中泯と、それぞれ池松演じる朔也の心情を大きく揺さぶる重要な役どころを担う。

11月8日からTOHO シネマズ日比谷ほか全国で公開。

▼コメント全文
石井裕也/脚本・監督
平野啓一郎さんの傑作小説を映画化できて本当に光栄に思います。これからさらに普及していくAIやテクノロジーに対して少しでも不安に思っている方々に捧げる映画です。これから確実に到来する複雑な世界の中で、登場人物たちは地に足をつけられず、ひたすらに迷子になっていきます。
それは明日の僕たちの姿です。あるいは、もしかしたら僕たちはもうとっくに迷子になっているのかもしれません。素晴らしいキャストとスタッフと共に人が生きる喜びをシンプルに祝福するためにこの映画を作りました。不思議で面白い極上の迷子を是非劇場でご堪能ください。
■主演:池松壮亮/石川朔也役
遠く離れた依頼主の指示通りに動く「リアル・アバター」として働く青年。何も告げずに“自由死”を選んでいた母の本心を知るため、最新 AI を搭載した VF(ヴァーチャル・フィギュア)技術を利用して仮想空間に〈母〉を蘇らせる。
<コメント>
本心というあまりに素晴らしい原作を映画化させてくださった平野啓一郎さんに心から感謝しています。この難しい題材にありったけの力を注いでチームを導いてくれた石井裕也監督に心から感謝しています。最高峰のキャスト、最高峰のスタッフが結集し、私たちのこれまでについて、すぐそこまでやってきているこれからについて、2023 年猛暑の夏、夢中に懸命に取り組みました。
本心を巡る旅路は、人間の本質を見つめ、人間の哀しみを見つめ、欲望と、愛と、存在そのものを追求するような果てしないものでした。
自分にとって、生涯忘れられない作品となりました。沢山の観客の皆さまとこの映画を共有できることを心から願っています。
三吉彩花/三好彩花役
朔也の母が生前親しかった友人。過去のトラウマから他人に触れられない。
<コメント>
三好彩花役を演じました、三吉彩花です。
まずこのお話を頂いた時から運命とはこういう事か、と…
そして逆に誰が三好をやるのだろうか、と…
何だか不思議な気持ちになりました。そして、今の私に必要な役でした。
撮影の裏話などをよく聞いていただきますが、こんなに心が苦しかったのは初めてで戸惑いました。
それは、三好と一緒に戸惑いました。
常に三好と背中合わせで、そこに三好が居るかのような、私にも三好が見えているような感覚でした。
皆様にもこの『本心』を感じていただきたいです。
本当に素晴らしい方々に恵まれました。この作品を観て救われる方がいらっしゃったら私はとても幸せです。
水上恒司/岸谷役
朔也の過去を知る幼なじみ。世話焼きな性格で、何かと気にかけている。
<コメント>
本や文字というものは、良質なものほど読み手に委ねると私は考えます。
それは大変なことだと考えます。
今作、『本心』の脚本に私はその委ねる力を感じました。
正直なところ、未だに正解がわかりません。
でも石井組に参加してそれで良いのだと学ばせて頂きました。
何とも消化の悪く心地の良いクランクアップを迎え、とても嬉しかったです。
仲野太賀/イフィー
世界的に有名なアバターデザイナー。ある出来事を機に、最初は朔也、その後三好にも興味を抱く。
<コメント>
石井組「本心」に参加できた事をとても嬉しく思います。AI が発達して変わりゆく社会と、変わることのない人間の愛の形を描いた今作がどのようにして映画になっていくのか。
脚本を初めて読んだ時、常に挑戦を続ける石井監督の更なる挑戦に、身震いしました。
僕が演じたイフィーという役は自由度が高く、軽やかでありながら寂しく、とても欲深い人間味をもっています。複雑なキャラクター像を演じるのは、僕自身大きな挑戦になりました。石井監督の演出を信じて導かれるように撮り切れたと思っています。
田中泯/若松役
リアル・アバターの仕事を始めた朔也の依頼人。最期の願いを朔也に託す。
<コメント>
本心」のひとこまに居る事
事は1日で済んだ、これを書いている私は現在、田中泯だ、が、私が演じた「あの人」は今も私の内に居る。映画の中にも短い時間だが「あの人」はずっと居続ける。人の存在は等しく架空だ。事実はなんであれ全て地球の過去となる。本心の台本が届いてから時間は重厚なモノローグに匹敵する貴重な稽古だった。更にも増して、撮影本番の私の右斜めかたわらで、喰いるように私のカラダを見続ける石井監督の存在は、「あの人」と共にあった。感謝!
綾野剛/中尾役
野崎によって生み出された VF。朔也にVFの「心」について語る。
<コメント>
池松さんの真心、妻夫木さんの愛情、石井裕也監督の真摯さに触れられて幸せでした。
私の役柄は、VF(ヴァーチャル・フィギュア)です。私を生んでくれた家族。もう会えない人に会いたいという果てしない想い。それぞれがそれぞれの心と向き合うこと。そして、私という"再生"と生きていくことの誠実さを体感しました。
本作が観てくださる方々にとって、ご自身の本心との対話のきっかけになりましたら幸いです。
妻夫木聡/野崎将人役
VFの開発を行う技術者。朔也の依頼を受け、母のVFを制作。
<コメント>
石井組には何度も参加させていただいていますが、石井組の一体感は改めて素晴らしいものでした。
AIの世界は未だ私たちにとって未知の領域です。僕たち人間には感情があるからこそ存在している意義があると思いますが、人間と AI、リアルと仮想空間、うまく共存できる世の中というのがあっても、僕は面白いんじゃないかとこの映画で思わされました。そして、そう思わせてくれる未来は意外とすぐそばなのかもしれない、未来予想図のようなこの映画を是非映画館で楽しんで欲しいです。
田中裕子/石川秋子役
朔也に黙って「自由死」を選んだ母。死後、VF(ヴァーチャル・フィギュア)として“復活”。
<コメント>
本心』の脚本を読んだ後、石井監督に聞きました。
「ここに書かれている世界はだいぶ先の話しですよね」と。「いいえ、近い未来10年とか、あとちょっとぐらいかな」監督はそうおっしゃいました。世の中の新しいシステムについて行けず、困ったなぁ感満載の私の日々です。でもね。
この作品の主人公の男の子はいっぱい泣くんです。池松くんの涙を見てると、「こんなに男の子が泣いてくれるんだったらまぁいいか…」と近い未来の恐怖にちょっとだけ安心する私がいます。観ていただけたらわかると思うんだけどな。
■原作者:平野啓一郎
<コメント>
マチネの終わりに』、『ある男』に続き、『本心』が映画化されることとなり、私は期待に胸を膨らせました。しかも、驚くほど豪華なキャスト! とは言え、本作の映像化の困難は容易に想像がつきました。2040年代の日本と、その世界を生きる人々は、果たしてどのように描かれるのか? 登場人物たちの人生を通じての思想的な問いかけは? 脚本の段階で相談を受けましたが、私は、原作のプロットを窮屈になぞろうとするのではない、石井裕也監督による映画的な再構築を受け容れました。試写会では固唾を飲んで見守りました。小説の映画化に於いて、原作と映画は、一種、共同的なライバル関係にあるのだということを、私は強く感じました。一つの新しい世界が誕生しました。そして私は、それを実現した監督、俳優を初めとする映画制作者たちに敬服しました。

平野啓一郎 の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

関連コンテンツをチェック

シネマ映画.comで今すぐ見る

母とわたしの3日間

母とわたしの3日間 NEW

休暇をもらって天国から降りてきた亡き母と、母が残したレシピで定食屋を営む娘が過ごす3日間を描いたファンタジーストーリー。 亡くなって3年目になる日、ポクチャは天国から3日間の休暇を与えられ、ルール案内を担当する新人ガイドととも幽霊として地上に降りてくる。娘のチンジュはアメリカの大学で教授を務めており、そのことを母として誇らしく思っていたポクチャだったが、チンジュは教授を辞めて故郷の家に戻り、定食屋を営んでいた。それを知った母の戸惑いには気づかず、チンジュは親友のミジンとともに、ポクチャの残したレシピを再現していく。その懐かしい味とともに、チンジュの中で次第に母との思い出がよみがえっていく。 母ポクチャ役は韓国で「国民の母」とも呼ばれ親しまれるベテラン俳優のキム・ヘスク、娘チンジュ役はドラマ「海街チャチャチャ」「オーマイビーナス」などで人気のシン・ミナ。「7番房の奇跡」「ハナ 奇跡の46日間」などで知られるユ・ヨンアによる脚本で、「僕の特別な兄弟」のユク・サンヒョ監督がメガホンをとった。劇中に登場する家庭料理の数々も見どころ。

パンダザウルス

パンダザウルス NEW

動物園を経営するノーマンとマカリスターは、カリブ海にハネムーンで訪れた。ボートで海へ出たが沖へ流され、台風で船は沈没してしまい二人はある島へ打ち上げられた。そこでガチョウの卵のようなモノを見つけた。運よく救助された二人は卵を持ち帰るが、その卵から見たことのない“怪物”が生まれた。手に負えなくなった夫婦は経営する動物園に「パンダザウルス」として展示することに。しかし檻を破っていなくなってしまう。パンダザウルスの存在は次第に知れ渡り、大騒ぎに!精神科医は“怪物”の存在を否定しているが…果たして「パンダザウルス」とはいったい何なのか!?

愛のぬくもり

愛のぬくもり NEW

「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。

ファイヤー・ウィズ・ファイヤー 炎の誓い

ファイヤー・ウィズ・ファイヤー 炎の誓い NEW

「トランスフォーマー」シリーズで人気のジョシュ・デュアメルが主演するサスペンスアクション。消防士のジェレミーは、冷酷非情なギャングのボス、ヘイガンがかかわる殺人事件現場を目撃してしまい、命を狙われる。警察に保護されたジェレミーは、証人保護プログラムにより名前と住む場所を変えて身を隠すが、それでもヘイガンは執ようにジェレミーを追ってくる。やがて恋人や友人にまで危険が及んだことで、ジェレミーは逃げ隠れるのをやめ、大切な人たちを守るため一転して追う者へと変ぼうしていく。ジェレミーを守る刑事セラ役でブルース・ウィリスが共演。

殺人鬼の存在証明

殺人鬼の存在証明 NEW

旧ソビエト連邦史上最悪の連続殺人鬼を追う刑事の戦いを、実在の連続殺人犯たちをモデルに描いたサイコスリラー。 1991年、何者かに襲われて怪我を負った女性が森の近くで保護された。女性の証言によると、彼女に怪我を負わせた犯人の手口は3年前に捕まったはずの連続殺人犯のものと酷似しており、3年前の犯人は誤認逮捕だったことが判明。本当の連続殺人犯は10年以上にわたって残忍な犯行を繰り返し、36人を殺害していた。捜査責任者イッサは新たな容疑者アンドレイ・ワリタを追い詰め、尋問をする中で彼こそが真犯人だと確信していく。やがて、ワリタの口から驚くべき真実が明かされる。 本作が長編デビューとなるラド・クバタニアが監督・脚本を手がけ、1978年から90年にかけて50人以上を殺害した容疑で逮捕されたアンドレイ・チカチーロをはじめとする数々の連続殺人犯をモデルに、刑事や精神科医、犯罪学者にインタビューをしながら犯人の人物像を組み立てた。刑事イッサ役に「葡萄畑に帰ろう」のニカ・タバゼ。

卍 リバース

卍 リバース NEW

文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。

おすすめ情報

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る

シネマ映画.comで今すぐ見る

他配信中作品を見る