なぜ「蛇の道」をリメイクしたのか? 柴咲コウの起用理由は? 黒沢清監督のインタビュー映像公開
2024年5月16日 18:00
柴咲コウが主演する映画「蛇の道」のメガホンをとった黒沢清監督のオフィシャルインタビュー映像が、このほど公開された。「蛇の道(1998)」のリメイクに至った理由、オリジナル版との違いやこだわり、さらには柴咲のキャスティング秘話について語っている。
本作は、黒沢監督が、自身初の試みとなるセルフリメイクに挑戦した作品。26年の時を経て、国境を越えて蘇ることになったのは傑作サスペンス「蛇の道(1998)」。フランスの映画制作会社「CINEFRANCE STUDIOS(シネフランス・スタジオ)」と「KADOKAWA」による日仏共同製作となり、全編フランスロケ、フランス語にて撮影されている。
フランスのプロダクションからリメイクのオファーがあった際、真っ先に浮かんだタイトルが「蛇の道(1998)」だったという黒沢監督。“徹底的に復讐していく”という、いつの時代でも国境を超えて通用する力強いストーリーを“Vシネマだけで埋もれさすのはもったいない”とリメイクに踏み切ったという。
フランスを舞台に、主人公を男性から女性へと大きく改変した部分について「最初の時点で主人公を日本人女性にしたいという思いがありました。彼女ひとりを女性にすることで、彼女がすべてをコントロールしているという部分がより出ているのかなという気がしました」とこだわりを明かす。
復讐に協力する心療内科医の小夜子を演じた柴咲について話が及ぶと「なんといっても目つきが良い。あの目つきで見つめられると、男はなんか……あらぬ方向に誘導されてしまいそう」と印象を語る。そして、それだけでなく、その身体能力にも驚いたそう。事件に絡む関係者を拉致監禁するシーンでの俊敏な動きについて「彼女、すごいんですよ。動物的な、獰猛な動きがまさにこの主人公にぴったりだなと、柴咲さんでよかったと思いました」と絶賛した。
映像の中では、「レ・ミゼラブル」を観てオファーを決めたというダミアン・ボナールや、昔から黒沢監督と親交のあるマチュー・アマルリック、黒沢組の常連である西島秀俊、以前から自作に出演して欲しいと熱望していた青木崇高らキャスト陣について、貴重な制作エピソードを語る場面も収められている。
「蛇の道」は、6月14日から全国公開。
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