「猿の惑星 キングダム」“猿の演技”の実態とは? キャスト陣が舞台裏を語る「虚栄心から解き放たれた」
2024年5月9日 12:00
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「猿の惑星」シリーズの最新作「猿の惑星 キングダム」のキャスト陣が“猿の演技”について語ったコメントを、映画.comが独占入手した。
完全新作となる本作は、「ゼルダの伝説」の実写映画の監督に抜擢されたウェス・ボール監督と、「アバター」シリーズを手掛けたVFXスタジオ「WETA」がタッグを組んだ作品。「To Leslie トゥ・レスリー」の熱演が話題となったオーウェン・ティーグが主人公・ノアを演じ、ある秘密を握る人間の女性・ノヴァ役にドラマシリーズ「ウィッチャー」のフレイヤ・アーランを配した。
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舞台は、今から300年後の世界。高い知能と言語を得た猿の暴君が絶対的な支配を目論み、巨大な帝国“キングダム”を築こうとしていた。一方で人類はウイルスにより退化し、知能や言語だけでなく、文化、技術、社会性までも失い、まるで野生動物のような存在となっていた。猿と人間の共存をかけ、「猿&人間VS猿の独裁者」の新たなる衝突が描かれる。
本作は、俳優による演技をもとに、動作や細かな表情をCGに落とし込むパフォーマンス・キャプチャーという技術を駆使して撮影された。ノア役のティーグは撮影を振り返り、「完全に自由な体験でした。あんな体験をしたことはありません。こういったことをやりたくて、僕は俳優になったのです」とコメント。冷酷な独裁者のプロキシマス・シーザー役のケビン・デュランドも「すごく自由になれた感じがして、目まで震えるほどエネルギーを出し切りました」と語る。
ティーグが演じたのは、猿が支配する世界で、再び人間と猿の“共存”を目指す若き猿・ノア。人間を演じる時とは違った難しさを求められたが、「ノアを演じるということに、人間の虚栄心が入ってくる余地はありませんでした」と述懐。
「現場での僕らはみんな馬鹿らしいルックスです。顔にはパフォーマンス・キャプチャーに必要な粒、頭にはカメラがついていて、タイツをはいているんです。そんな格好で猿として走り回るんですから、笑えますよね」と舞台裏を明かすとともに、「ですがそれは、自分が演技をしているということすらほとんど忘れられるのです。綺麗に見える必要はないので、誰もヘアやメイクのお直しをしに近づいてきたりしません。これまでにない、すばらしい体験でした」と振り返った。
さらに、「猿の演技をすることは、自分とは全く別の存在になれるという部分で、自分自身と最も遠いところに行かせてもらえる体験でした。これは“自分と違うものになってみたい”という、そもそも自分が俳優になりたかった理由を思い出させてくれたんです」と、俳優を志した当時の気持ちを再認識したという。
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世界の真の独裁を目論むプロキシマス・シーザーを演じたデュランドも、「撮影中、人が持つ虚栄心から解き放たれた感じがしました」と話す。「人間のキャラクターを演じていると、その映像を見直している時に頭の中で『今の顔ちょっと嫌だったな』と思ったりするものなんですよ。でも、パフォーマンス・キャプチャーではすごく自由になれました。出し惜しみせずに徹底できるんです。パフォーマンス・キャプチャーがこんな気分にさせてくれるとは、予想していませんでしたね」と告白。自由に全力で芝居に臨むことができたことを明かした。
人間と猿の立場が完全に逆転した猿が支配する世界で、重大な秘密を抱える人間・ノヴァと出会ったノアは、後に本当の人間やかつて人間と猿が共存していた時代があったことを知り、猿による独裁へと立ち向かっていく。シリーズ史上最大のスケールで描かれる新たな衝突の行方と、俳優陣の迫真の演技に注目だ。
「猿の惑星 キングダム」は、5月10日より劇場公開。
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