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「傲慢と善良」藤ヶ谷太輔&奈緒が主演! 辻村深月のベストセラーを映画化 監督は萩原健太郎

2024年4月24日 07:00

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雪下まゆによる描き下ろしティザービジュアル
雪下まゆによる描き下ろしティザービジュアル
(C)2024「傲慢と善良」製作委員会

藤ヶ谷太輔奈緒が、辻村深月氏のベストセラー小説を映画化する「傲慢と善良」の主演を務めることがわかった。監督は萩原健太郎、脚本は清水友佳子が担当する。原作のカバーイラストを手掛けたイラストレーターの雪下まゆ氏による描き下ろしティザービジュアルもお披露目された。

2019年に単行本が発売された原作小説は、現代に生きる人々のリアルな恋愛観や価値観が話題を呼び、第7回ブクログ大賞を受賞。20代、30代を中心に多くの共感を集め、累計発行部数93万部を突破し、2023年最も売れた小説となった(※ジュンク堂書店池袋本店調べ 23年売上、文芸/文庫新書ジャンル)。

仕事も恋愛も順調だった架は、長年つきあった彼女にフラれ、マッチングアプリで婚活を始める。そこで出会った控えめで気の利く真実と付き合い始めるが、1年たっても結婚に踏み切れずにいた。そんなある日、真実からストーカーの存在を告白される。その矢先、「架くん、助けて!」と恐怖に怯えた真実から着信が入り、架は彼女を守らなければとようやく婚約するが、真実が突然失踪。居場所を探すうちに<知りたくなかった過去と嘘>が明らかになり、すべてをさらけ出した2人は“一生に一度の選択”をすることになる。

SNSやメディアのレビューコーナーでは、「人生で一番刺さった」「明日からの生き方が変わるかも……」など様々な感想が寄せられ、Amazon、楽天、Yahoo!などのレビューサイトでは星4点以上という高い評価を獲得している。

画像2(C)2024「傲慢と善良」製作委員会

真実との将来をなかなか決めない「傲慢」な西澤架を演じるのは、「そして僕は途方に暮れる」でダメ男役を演じた藤ヶ谷。原作のファンだという藤ヶ谷は、映画化決定前からテレビや雑誌などで「人生で一番好きな小説」と紹介。「一番心に刺さって感銘を受けた小説。もし映像化されるなら絶対に自分が演じたい」と強く思っていたことを明かす。

親の敷いたレールの上で「善良」に生きてきたが、婚約直後に謎の失踪を遂げる真実役は、ドラマ「春になったら」の好演が記憶に新しい奈緒。「辻村先生の映画に出るのが夢だった」と語り、「ミステリー要素がありながら、人生の選択について見つめ直すことができる作品。誰のどの部分に共感するか、人によって解釈が変わる面白さもある」と原作の魅力を熱弁する。

撮影現場に訪れた原作者の辻村氏も「このお二人に架と真実を託せて本当によかった」と絶賛。藤ヶ谷と奈緒はドラマ「やめるときも、すこやかなるときも」以来4年ぶり、2度目の共演。今作の撮影現場では、恋愛観から人生観に至るまで様々なことについて話し合い、人生のすべての価値観を共有したという。

メガホンをとるのは、「東京喰種トーキョーグール」「サヨナラまでの30分」を手掛け、「ブルーピリオド」(8月9日公開)の公開が控える萩原監督。「“傲慢”さと“善良”さは表裏一体で、きっとその狭間を行き来しながら生涯付き合っていかなければなりません。本作が、完璧じゃない他人や自分を受け入れて前に向かって進む一助となることを願っています」とコメントを寄せた。脚本はドラマ「最愛」の清水が執筆し、原作者と脚本家がお互いにリスペクトの念を持ちながら映画の脚本を作り上げた。

お披露目されたティザービジュアルは、原作のカバーイラストを手掛けた雪下氏が原作版の「その先の物語」を表現して描きおろしたもの。原作版では真実が一人で夜景をぼんやりと見つめている姿が描かれたが、今回のイラストには架と真実が描かれている。温かい雰囲気のなかにもミステリアスな要素が秘められ、想像力が掻き立てられるビジュアルとなっている。

傲慢と善良」は9月27日に全国公開。キャストと萩原監督らのコメント全文は以下の通り。


映画化が決まる前から、「人生で1番好きな小説」に挙げていたほどこの作品が大好きでした。辻村さんは僕のこと知っているのかなって思えるぐらい、僕自身の物語のように思いました。
「もし映画化するなら絶対に架を演じたい。叶わなければ一生後悔する。」と思い、原作の関係者の方へもアプローチしてご縁がつながり本作のオファーをいただきました。僕の俳優人生の中でも並々ならぬ想いで演じました。
まだ気づいていない潜在的な感情に気づくことができ、自分の世界が広がるような作品です。恋愛面だけでなくミステリー要素も織り込まれているとても魅力的な作品です。

奈緒
辻村先生の作品に出演したいとずっと思っていたので今回夢が叶って嬉しいです! 私自身いいところばかりの人間ではないのですが、昔から「いい子だよね」と善良に見られることも多いので真実とリンクしました。
地方出身ならではの恋愛観や価値観にも共感できましたし、私自身30代目前となり人生の選択を考える時期になりましたので、様々な選択が描かれているこの作品に出会えて幸せです。
藤ヶ谷さんや監督と結婚や恋愛の価値観についてとことん話し合いました。自分が好きになれなくて蓋をしたい気持ちを「傲慢と善良」という言葉が救ってくれるようなとても希望のある作品です。

【監督:萩原健太郎
架は天然なんだけどどこか憎めないキャラクターです。スターなのに誰とでも常にフラットに接する藤ヶ谷さんと重なる部分を感じました。藤ヶ谷さんのコアにあるそういう人間に対する優しさが常に滲み出て、現場でどんどん架の事が好きになりました。
奈緒さんは真実というキャラクターの背景をどこまでも深く広く想像力をもって演じてくださいました。撮影前は想像していなかった真実の姿を見る度に真実が自分の想像を超えて魅力的な女性であると気付かされました。
原作小説の行間にある架と真実の感情の機微をお二人が繊細に表現してくださったお陰で実写映画化した意味を強く感じました。「傲慢」さと「善良」さは表裏一体で、きっとその狭間を行き来しながら生涯付き合っていかなければなりません。本作が、完璧じゃない他人や自分を受け入れて前に向かって進む一助となることを願っています。

【脚本:清水友佳子
発売以来、多くの読者の心を揺さぶり続ける本作の脚色を担うプレッシャーは計り知れないものでした。小説の完成度があまりにも高いため映像作品として再構築するのは大変難しい作業でしたが、世界観を見誤らぬよう何度も原作を読み返し、辻村先生の助言も頂きながら執筆を進めました。
完成した本編を見て強く印象に残ったのは、藤ヶ谷太輔さんと奈緒さんの圧倒的な表現力です。不完全だからこそ愛おしい架と真実がそこにいました。お二人の緻密で繊細なお芝居が、物語に深い奥行きを与えて下さいました。ラブストーリーでもあり人間ドラマでもある本作が、観て下さった皆様に愛して頂ける作品になることを祈っています。

【原作:辻村深月氏】
「あ、架と真実がいる」お二人の姿を撮影現場で目にしての、最初の感想でした。ただ、原作の二人はともに一癖も二癖もある人たち。そんな架と真実そのものと言われるのは抵抗もありませんか?と尋ねる私に「いえ!今この瞬間は、その言葉が何よりも嬉しいです」と藤ヶ谷さんがこたえ、奈緒さんが微笑みながら頷いてくださった瞬間、ああ、このお二人に彼らを託せて本当によかった、と感じました。
何年も前から架役の藤ヶ谷さんが原作を心に深く刺さった本としていろんな場面でお話ししてきてくださっていたこと、真実役の奈緒さんが中学生の頃から私の本を愛情深く読んできてくださったこと、以前から伺って、とても光栄に思い、感謝してきました。映画の完成を心から楽しみにしています。

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