【第96回アカデミー賞】ロバート・ダウニー・Jr.が助演男優賞! 「オッペンハイマー」で初オスカー
2024年3月11日 09:38
第96回アカデミー賞(2024)の授賞式が3月10日(現地時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、「オッペンハイマー」のロバート・ダウニー・Jr.が助演男優賞に輝き、3度目のノミネートでついに初オスカーを手にした。
本作は、「ダークナイト」「インセプション」「TENET テネット」のクリストファー・ノーラン監督が、「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤を描いた伝記映画。“ノーラン史上最高傑作”との呼び声も高く、アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、助演男優賞ほか最多13部門にノミネートされた。
第2次世界大戦下、アメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」に参加したオッペンハイマー(キリアン・マーフィ)は、世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。しかし原爆が実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる。
名前を読み上げられたダウニー・Jr.は、両手を高くつきあげて、マイクの前に進み出た。「ありがとうございます。(プレゼンターとして自身を紹介した)サム(・ロックウェル)、皆さん、ありがとう。素晴らしい紹介でした。私のひどい幼少期とアカデミー賞に、この順番で感謝します。そして私の獣医(笑)――妻スーザンに感謝します。唸り声をあげて助けを求めるペットのようだった私を見つけ、生き返らせてくれました。だから、私はここにいるのです」と、観客席にいる妻を見ながら、感謝の言葉を紡ぐ。
ダウニー・Jr.「ちょっとした秘密を教えます。この仕事が私を必要としている以上に、私がこの仕事を必要としていたんです。クリス(クリストファー・ノーラン)はそれを知っていました。(プロデューサーの)エマ・トーマスが、エミリー(・ブラント)、キリアン(・マーフィ)、マット・デイモンら、素晴らしいキャストとスタッフを集めてくれました。素晴らしかったです。そのおかげで、私はより良い人間として、皆さんの前に立っています。私たちのやることには意味があり、私たちが作ると決めたものは重要なのです」
そしてスピーチの最後に、ダウニー・Jr.は薬物依存に苦しみ、その後、克服した過去に思いを馳せ、「僕の40年来のエンタテインメントの弁護士、トム・ハンソンは、その年月の半分を、僕の保険加入と、刑務所からの保釈金の支払いに費やしてくれました。ありがとう、兄弟!」とジョークを飛ばし、スタイリスト、パブリシスト、マネージャーら、周囲の人々への感謝を述べていた。
ダウニー・Jr.は、原子力委員会の委員長で、オッペンハイマーと対立するルイス・ストローズを熱演し、アカデミー賞の前哨戦とされる第81回ゴールデングローブ賞で助演男優賞を獲得。オスカー最有力候補として注目が集まる中、見事キャリア初の栄冠を掴んだ。ダウニー・Jr.はこれまでに「トロピック・サンダー 史上最低の作戦」(08)で同賞、「チャーリー」(92)で主演男優賞にノミネートされている。「オッペンハイマー」は3月29日公開。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
舘ひろし、芸能生活50年で初の冠番組がスタート! NEW
【“新・放送局”ついに開局!!】ここでしか観られない“貴重な作品”が無料放送!(提供:BS10 スターチャンネル)
室町無頼
【激推しの良作】「SHOGUN 将軍」などに続く“令和の時代劇ブーム”の“集大成”がついに来た!
提供:東映
サンセット・サンライズ
【新年初“泣き笑い”は、圧倒的にこの映画】宮藤官九郎ワールド全力全開! 面白さハンパねえ!
提供:ワーナー・ブラザース映画
意外な傑作、ゾクゾク!
年に数100本映画を鑑賞する人が、半信半疑で“タテ”で映画を観てみた結果…
提供:TikTok Japan
ライオンキング ムファサ
【脳がバグる映像美】衝撃体験にド肝を抜かれた…開始20分で“涙腺決壊”の超良作だった!
提供:ディズニー
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した作品で、1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。 イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。 凄腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。監督、脚本を「インファナル・アフェア」3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録し、香港のアカデミー賞と言われる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。