辛口批評サイト98%の超高評価「コヴェナント」“救出シーン”の舞台裏は? ガイ・リッチー&ジェイク・ギレンホール&ダール・サリムが対談
2024年2月17日 10:00
辛口批評サイト「Rotten Tomatoes」で98%支持(観客スコア/2024年2月5日時点)の高評価を受けている映画「コヴェナント 約束の救出」のインタビュー映像が、このほど公開された。ガイ・リッチー監督、キャストのジェイク・ギレンホールとダール・サリムがが対談形式で映画について語り合っている内容だ。
数々の痛快なアクション・エンターテインメントを世に送り出してきたリッチー監督。今なお続くアフガニスタン問題とアフガン人通訳についてのドキュメンタリーから着想を得て、壮大な社会派ヒューマンドラマに初挑戦している。描かれるのは、2018年のアフガニスタンを舞台にした、アメリカ軍曹長のジョン・キンリー(ギレンホール)とアフガン人通訳アーメッド(サリム)の絆だ。
2018年、アフガニスタン。タリバンの武器や爆弾の隠し場所を探す部隊を率いる米軍のジョン・キンリー曹長は、アフガン人通訳として非常に優秀だが簡単には人の指図を受けないアーメッドを雇う。通訳には報酬としてアメリカへの移住ビザが約束されていた。部隊は爆発物製造工場を突き止めるが、タリバンの司令官に大量の兵を送り込まれ、キンリーとアーメッド以外は全員殺される。キンリーも腕と足に銃弾を受け瀕死の状態となるが、身を潜めていたアーメッドに救出される。
アーメッドはキンリーを運びながら、ひたすら山の中を100キロ進み続け、遂に米軍の偵察隊に遭遇する。7週間後、回復したキンリーは妻子の待つアメリカへ帰るが、アーメッドと家族の渡米が叶わないばかりか、タリバンに狙われ行方不明だと知ってがく然とする。アーメッドを助けると決意したキンリーは、自力でアフガニスタンへ戻ることに……。
リッチー監督とは初タッグとなったギレンホール。本作の核となるキンリーとアーメッドの “絆”や”人情”に深く共感したようで「善人が善い行いをするという単なる感傷的な内容だったら、出演したいと思ったかは分かりません」と告白。一方、サリムは「僕は正直に打ち明けます。ガイ・リッチー監督の作品ならエキストラの依頼でも出演しますよ。ジェイクとの共演も光栄です」と笑顔を見せている。
劇中でも印象的なのは、アーメッドが瀕死のキンリーを救出するべく山道を歩き続けるシーン。この撮影は、かなり過酷なものだったようで、サリムは「もう一度やりたいか?」という質問に「嫌だ、絶対にやりません」と即答。しかし「実は、怪我をしていて監督にスタントを使おうと提案された日もありましたが、僕がやると言い張りました。ジェイクを運ぶのも楽しみましたよ。難しいほど演技が光りますしね」とやりがいのあるシーンだった。
ギレンホールは、同シーンを振り返って「クローズアップで撮影するシーンでは、バケツ1杯の石や偽の血が準備されました。監督は僕に“目を開けるんだ”と指示して、顔に石や血を投げつけられて…」と苦笑い。「でも映像で見ると最高だったんです。毎日、撮影後に映像を確認しました。監督は夢中になっていましたよ」とコメントしている。
リッチー監督は、一連の救出シーンについて「実はこのシーンは脚本にはなく、別の場面に時間をかけるつもりだったのですが、この“旅”が映画の重要な場面になると気付いたんです。これは“旅についての映画”だと、映画が進む方向を教えてくれたんです」と撮影中にひらめいたというテーマを熱く語った。
インタビュー映像では、リッチー監督が製作の契機を明かしているほか、ギレンホールとサリムが明かす“役への真摯な取り組み”、リッチー監督の演技指導など、撮影秘話がたっぷりと語られている。
「コヴェナント 約束の救出」は、2月23日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほかで全国公開。
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