クリストファー・ロイド、マイケル・J・フォックスは「宝」　“相棒”に変わらぬ愛情と尊敬の念【東京コミコン2023】

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの“ドク”ことエメット・ブラウン博士役で知られるクリストファー・ロイドが12月10日、千葉・幕張メッセで開催中のポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション2023」（以下、東京コミコン）のステージイベントに登壇。「マイケル・J・フォックスは、宝」とフォックスへの愛と尊敬の念を語り、大きな拍手を浴びた。

ロイドは、「カッコーの巣の上で」で脚光を浴び、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドク役で大ブレイク。「アダムス・ファミリー」シリーズでも強烈な存在感を放つなど、数々の映画やドラマで活躍してきた。科学者であるドクが愛車デロリアンを改造して開発したタイムマシンに乗って、高校生のマーティ・マクフライが奮闘する姿を描く「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズでは、マーティ役のマイケル・J・フォックスと名コンビとなり、大人気を博した。

会場からの「ドクー！」との声援に迎えられ、笑顔で姿を現したロイドは「グッドモーニング」と朝の挨拶。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズがスタートする前のことを振り返り、「当時サンフランシスコで撮影をしていたら、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の音楽を担当している人がやって来た。そこで『どんな作品になるんだい？』と話していた。まさかここまでの人気になるとは思っていなかった」と回想。結果として世代を超えて愛されるシリーズとなったが、「本シリーズが非常にワクワクするのは、科学によって人生のさまざまな問題を探求していこうとするところ。キャラクターたちは考えて、考えて飛び立っていく。ドクは転んでトイレに頭を打って、ひらめきを得たりしますよね。みんな、サイエンスの不思議に取り憑かれるんだ」と色褪せない理由について分析していた。

ファンから寄せられた質問にも答えたが、「1985年の自分が2023年にタイムトラベルをして、今の自分に会いに来られたらどんな話をしたいか？」と聞かれると、「対立や緊張感が高まっているのが、今の時代。1985年にはそれくらいの危機感はなかった。今はそういう状態だと伝えるよ」と世界情勢に思いを馳せ、大きな拍手を浴びたロイド。「あなたの未来は、あなたが作るものだ」という「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」の名セリフを生披露して歓声を浴びる場面もあったが、本シリーズでは、まさにそういった未来への前向きなメッセージが込められている。

ロイドは「人はいつでも、より良い世界にするためにチョイスすることができる。私もそうですし、前よりは良いことをすることができていると思う。これからもできることがきっとあると思っています」と力強く語り、再び会場は拍手喝采。さらに「マイケル・J・フォックスに、尊敬の思いを持っています。彼は勇気を持っていて、ユーモアを持って自分のことを捉えている。彼は、本当に宝」とフォックスへ並々ならぬ愛情を傾けつつ、「また来たいと思っている。ここに来るのが大好き。いつも楽しみにしているんだ」と東京コミコンへの帰還を約束していた。

「東京コミコン2023」は、千葉県・幕張メッセで12月10日まで開催。