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公開中止の「コヨーテVSアクメ」、他スタジオが獲得へ

2023年11月20日 17:00

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お蔵入りの危機回避か?
お蔵入りの危機回避か?
写真:Everett Collection/アフロ

米ワーナー・ブラザースが先ごろ公開中止を決定したジョン・シナ主演の実写CGアニメ映画「コヨーテVSアクメ(原題)」について、ストリーミング各社が興味を示していることがわかった。米Deadlineによれば、獲得に乗り出しているアマゾン・プライム・スタジオ、アップル、Netflix向けに試写会が行われるという。

製作費7000万ドルの「コヨーテVSアクメ(原題)」は、ワーナーのアニメシリーズ「ルーニー・テューンズ」の人気キャラクター、ワイリー・コヨーテを主人公に実写とCGアニメを融合して描く作品。アクメ社の製品によって何度となく被害に遭ってきたワイリー・コヨーテが弁護士を雇ってアクメ社を訴えるというストーリーで、DCスタジオ共同CEOのジェームズ・ガンがプロデュース、「ミュータント・タートルズ 影(シャドウズ)」のデイブ・グリーン監督がメガホンをとり、昨年に米ニューメキシコ州で撮影を終えていた。

「コヨーテVSアクメ(原題)」は2023年7月21日から米Maxで配信の予定だったが、今年初めにワーナーのアニメーション部門トップにビル・ダマスキ(「カンフー・パンダ」「森のリトル・ギャング」)が就任し、作品のラインナップとクリエイティブ戦略を練り直すなかで公開中止を決定。グリーン監督が驚きと落胆のコメントを発表したほか、俳優・スタッフたちが情熱を注ぎ完成した作品をワーナーが3000万ドルの税控除を優先して見捨てたと、業界の他のクリエイターたちからも批判の声が高まっていた。

ワーナーがお蔵入りにした作品ではあるが、ストリーミング会社は会員確保のため常に新しい作品、特にファミリー向け作品を探しており、米脚本家組合と米俳優組合のストライキで多くの作品の公開スケジュールが遅れた今、「コヨーテVSアクメ(原題)」を欲しがる会社は少なくないとみられている。なお、ワーナーは昨年にも製作費9000万ドルのDC映画「バットガール(原題)」(レスリー・グレイス主演)を撮影終了後に公開中止にしている。

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