米俳優組合、暫定合意の内容が明らかに
2023年11月13日 11:00

米俳優組合(SAG-AFTRA)の全国理事会は、映画会社、テレビ局、配信プラットフォームなど350社が所属する業界団体Alliance of Motion Picture and Television Producers(AMPTP)から提示された新契約に暫定合意し、118日間におよぶストライキがようやく終わりを迎えた。組合トップのダンカン・クラブツリー=アイルランドは11月10日(現地時間)、記者会見を行った。
米ハリウッド・レポーターによれば、クラブツリー=アイルランドは会見で、理事会の86%の賛成により暫定合意が決定されたと述べたという。16万人の組合員は、11月14日から12月初旬にかけて承認投票を行う。また、フラン・ドレシャー会長は、最低給与の引き上げ、動画配信作品で成功を収めた俳優へのボーナス、人工知能(AI)の使用に関する規制など、AMPTPとの取り決めの大まかな概要を説明した。
会見で明らかになった、主な暫定合意の内容は以下の通り。
初年度に7%、2024年7月に4%、2025年に3.5%の一般賃金の引き上げ。端役の場合、当面の引き上げ幅は11%で、契約2年目は4%、3年目は3.5%。初年度の引き上げ率は、全米脚本家組合と全米監督組合のそれを上回った。
3カ月間で動画配信プラットフォームの加入者の20%に達した番組の出演者はボーナスの対象となる。ボーナスは、その出演者に直接支払われるのではなく、まずは組合とAMPTPが共同で管理する基金に積み立てられる。この基金の75%(クラブツリー=アイルランドの予想では、年間約4000万ドルにおよぶ)は、パフォーマンスの高かった番組の出演者に支払われ、残りの25%は、基金の管理者の決定により、より広く分配される。この方式は、米脚本家組合がその契約に明記したものと同様の方式だという。
俳優の顔や体の一部を生成AIによって「合成」する場合、その説明をすること、同意を得ることと報酬の支払いが盛り込まれた。対象となる俳優の生死は問わないという。
・SAG-AFTRAの協定としては初めてとなるパフォーマンス・キャプチャーに関する文言
・オーディションの自己録画に関する「有意義な保護」
・セックスやヌードを含むシーンでのインティマシー・コーディネーターの義務付け
・有色人種の俳優を含むすべての出演者のヘアメイクに関する新条項
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