問題だらけ、演技未経験の子どもたちとの撮影はどうなる? 「最悪な子どもたち」予告編
2023年11月3日 14:00

第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリに輝いたフランス映画「最悪な子どもたち」の予告編がお披露目。問題だらけの子どもたちと、完璧じゃない大人たちがともに取り組む映画づくりを描く。映像には、現実とフィクションを行き来する、演技未経験の子どもたちが切り取られている。
オーディションで数千人の子どもたちと向き合った経験をもとに、キャスティングディレクターと演技コーチの経歴をもつリーズ・アコカとロマーヌ・ゲレ、ふたりの監督が、本作で長編デビューを果たした。始まりは、両監督が関心を持った「なぜ映画というジャンルが、過酷な環境で生きる子どもたちに惹かれカメラを向けようとするのか?」というテーマ。その後、長期にわたる取材やキャスト探しを経て、北フランスの撮影地近くの学校や児童養護施設でのオーディションに参加した演技未経験の子どもたちを配役し、本作を作り上げた。

ある夏の日、フランス北部の荒れた地区を舞台にした映画が企画され、地元の少年少女を集めた公開オーディションが開かれる。選ばれたのは、異性との噂が絶えないリリ、怒りをコントロールできないライアン、心を閉ざしたマイリス、そして出所したばかりのジェシーという4人のティーンエイジャーたち。できがったシナリオは、彼ら自身をモデルにした物語だった。なぜ問題児ばかりが主役なのか? 監督の狙いとは――? 住民たちが訝しむなか、波乱に満ちた撮影が始まり、予想外の展開が訪れる。

予告編では、個性豊かな4人が、地元の映画撮影に挑むさまを活写。ライアンが自転車に乗るシーンを撮影中、監督から「カット」がかかっても止まらない姿に現場が慌てる様子や、撮影を楽しむリリが地元の同級生たちにからかわれる場面などが映し出され、「リリとのベットシーンがある!」とはしゃぐジェシーの姿も。そして、まだ幼い子どもたちに、本気の喧嘩をするようにけしかける監督。喧嘩は演技を越えて止まらなくなり、現場は大混乱に陥る。
映像には、地元住民たちの声もおさめられており、「映画の主人公たちが全員、“最悪な子どもたち”なのはなぜなのか?」と聞く住民に、映画スタッフのひとりは「何百人の中から選ばれた子たちよ」と諭す。撮影が進むなか、感情を露にしていいと伝える監督に、「僕は泣かない」と言い張るライアン。劇中で彼がどのような表情を見せるのか、本編への期待が高まる。
「最悪な子どもたち」は、12月9日から東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。
(C)Eric DUMONT - Les Films Velvet
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