竹野内豊、念願の石橋義正監督作品完成に感慨「一時は映画が完成しないのでは……と思った」
2023年10月20日 20:40
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俳優の竹野内豊が10月20日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた映画「唄う六人の女」完成披露上映会に水川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、桃果、武田玲奈、石橋義正監督と共に登壇。オファーを受けてから長い時間が掛かって映画が完成したことに感無量な表情を浮かべていた。
本作は、竹野内と山田孝之が主演を務め、映画「ミロクローゼ」、「オー!マイキー」シリーズの石橋監督がメガホンをとったサスペンススリラー。父の訃報を受けて帰郷した萱島(竹野内)と、萱島の父が所有していた土地を譲り受ける予定の宇和島(山田)が、車で山道を走る途中で事故に遭い気を失ってしまう。目を覚ますと、2人は謎めいた6人の女たちによって森の奥深くの屋敷に監禁されていた……。
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竹野内は、満員の客席を見渡し「初めてこの映画のオファーを受けてから今日のこの日を迎えるまで、数年かかっています」と語り出すと「一時は本当に映画が完成しないのでは……と不安がよぎったこともありましたが、こうして満席の皆さんの前でお披露目することができて嬉しく思います」と感無量な表情を浮かべる。
石橋監督も「脚本を書き出してから、この日を迎えるまですごく長い時間がかかりました。本当にこうやってこの場に立たせていただいていることが奇跡のように感じます」としみじみ語ると、キャスト陣が劇中の衣装で登壇したことに「撮影中はあまり皆さんが揃うことがなったので、こうしてみんなに集まっていただけて嬉しいです」と笑顔を見せていた。
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以前、石橋監督が手掛けた映画「ミロクローゼ」を鑑賞した際に、独創的な表現に惹かれたという竹野内は、「言葉では言い表せないような石橋監督ならではの世界観。今回の脚本も拝読して、活字だけではとらえることができない世界をどのように表現するのか、興味がありました」と本作でのタッグを心待ちにしていたという。
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劇中では、水川ら6人の女性たちが、セリフを発することなく圧倒的な世界を表現する。“刺す女”役の水川は「一言も発することなく、しかも何のリアクションを起こさないという役は非常に難しかった。どうしても相手が言葉を発すると反応してしまいそうになる。そぎ落していく作業は新しかった」と刺激的な現場だったことを明かす。
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“濡れる女”を演じたアオイは「普段ダンスパフォーマンスをしているので、言葉がない世界には抵抗がなかった」と自身のフィールドと近い演技に自信をのぞかせていたが、水中でのシーンが多かったことには「撮影のために水深5メートルぐらいのプールに通って呼吸法を教わったのですが、撮影の水温が予想よりも低くて、かなり大変でした」と難しい撮影だったという。
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この日は、竹野内と共に主演を務める山田からビデオメッセージが届く。山田は「忙しく現代で生きている中で忘れてしまったり、意識が行かなくなったしまった部分もある自然との共存だったり、我々が仕事して、ご飯を食べて、寝て、生きるということよりも、もっと根本的なこと、でっかい地球のなかで一つの生命体といて生きるうえで、『もっと何か感じたり、意識を近くにおいておかないといけない』ということに気づかされる映画だと思います」とメッセージを送っていた。
幻想的な世界が描かれる本作。竹野内は「最初脚本を読んだとき、石橋監督の世界観をとらえきれず、どんな映画になるのだろうと思っていたのですが、今作は人間社会だけではなく、生命に目を向けようとしている作品です」とヒントを述べると「劇中の6人の女性たちが住む日本の儚い森の美しさを通じて、石橋監督が伝えたかったことを感じていただければ」と作品をアピールした。
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