石井裕也監督の大問題作「月」衝撃発言で雰囲気が一変する特報公開 宮沢りえ、磯村勇斗らがコメント発表
2023年7月21日 08:00
原作は、実際の障害者殺傷事件をモチーフにした辺見庸氏による同名小説(角川文庫刊)。事件を起こした個人を裁くのではなく、事件を生み出した社会的背景と人間存在の深部に切り込まなければならないと感じたという著者は、“語られたくない事実”の内部に潜ることに小説という形で挑戦した。この問題作を「茜色に焼かれる」「愛にイナズマ」などの石井裕也監督が映画化する。

特報映像は、穏やかなメロディーと共に重度障害者施設の日常から始まる。働き始めたばかりで真摯に仕事と向き合う洋子(宮沢)、慣れた手つきで髪を結う陽子(二階堂)、入居者と心通わせるさとくん(磯村)が映し出される。だが、こんな言葉で映像の雰囲気は一変する。
「俺今夜さ、この国の平和のためにさ、障害者たちを殺すよ」
人を傷つけることに対して否定する洋子に「人ってなんですか?」と問い正すさとくん。そしてついに、その日を迎えることとなる。


主人公・洋子を演じる宮沢の鬼気迫る表情、洋子を支える夫・昌平を演じるオダギリの包容力とどことなく漂う諦め。施設で働く洋子の同僚・陽子を演じる二階堂は自我とプライドと闘い、そして「命」を裁こうとする“さとくん”に磯村が挑み、本作は「狂気」と一言で裁くことのできない問いを突きつける。ティザービジュアルでは、一人一人の思いと倫理が交錯する一瞬の表情を捉えている。
「月」は、10月13日から東京の新宿バルト9、ユーロスペースほか全国で公開。キャスト陣のコメントは、以下の通り。
撮影期間中、「人」とは何か。「生きる」とは何か。ずっと考えていました。
その答えを出すことに、恐れさえ抱いていました。
でも、これは決して他人事ではなく、綺麗事を捨て、僕たちは向き合わねばならない。
今はただ、この映画を観てもらいたい。対面して欲しい。そう思っています。
この作品について、ずっと答えを出せずにいます。
そして、答えを出すべきではないとも思ってます。
命に対して私たちは容易く傍観者になってしまう。しかしこの現実を真っ直ぐ見つめ、私たちの問題として考えたいと思い現場に参加させて頂きました。
人間は自分勝手で傲慢で、冷酷で残酷な生き物だ。
ただ、この作品が描いているのは、そんな人間の温かみであり、思い遣りであり、何ミリかの可能性である。全ての人間に突き刺さる未来への希望だ。
(C)2023「月」製作委員会
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