「私たちの人生レース」監督、「この子は何者だ?」 ユンホの情熱あふれるプロ意識に感服
2023年5月18日 14:00
ディズニープラスのコンテンツブランド「スター」で独占配信中のドラマ「私たちの人生レース」の制作発表会見が韓国・ソウルで行われ、メインキャストのイ・ヨニ、ホン・ジョンヒョン、ムン・ソリ、「東方神起」のユンホ、イ・ドンユン監督が登壇した。
弱小広告代理店で働く平凡な社会人のパク・ユンジョ(イ・ヨニ)は、大手企業の広報部が実施した、純粋な能力のみで評価するブラインド採用に見事合格する。実は、会社の不祥事から世間の気を逸らすために実施された経歴不問採用だったが、ユンジョは「スペックがすべてじゃない!」と、“人生のレース”に勝ち抜くため日々奮闘し、成長する。
ユンジョを演じるイ・ヨニにとって、本作がオフィスドラマ初挑戦。「シナリオを読んだとき、私と同じ世代の会社員たちが経験している苦悩のようなものがよく表れていると思った」といい、「ユンジョというキャラクターを通じ、同世代の人々の思いを代弁したいと思ったんです。私たちの世代は、そろそろ何か成果をあげなければいけない立場の人も多いと思います。役職によるプレッシャーや辛さのようなものを、ユンジョを通じて表現できたらいいと考えました」と、出演を決めた理由を明かした。
役づくりではリアリティにこだわったといい、「脚本家さんが、広報の仕事や、広報として働く人々のプライベートについて書いた本を貸してくださり、実情がよくわかりました。周りの友人たちにも会社員生活について話を聞いたりもしました」と、徹底したリサーチを重ねた。
「ずっと座ってデスク業務をしていると、何となく『早く帰りたいな』という気持ちになったんです。早く金曜日にならないかなとも。一番考えたのは、『ランチ、何を食べようかな』(笑)。共演者の方々と集まると、よく『今日の昼、何食べる?』と話していましたね」(イ・ヨニ)
はつらつと仕事に取り組むユンジョの姿を体現するため、久しぶりにショートカット姿となったイ・ヨニ。共演するムン・ソリは、「撮影前は、かよわくて“コスモスのような”女の子だと思っていたのですが、とてもしっかりしていて、声も情熱にあふれた方でした」と賞賛する。イ・ドンユン監督も、「堂々として決断力のある方で、ユンジョにぴったりだと思いました。実際の撮影でも完璧に演じ切っていました」と絶賛した。
ユンジョの学生時代からの親友で、大企業「セヨン」の広報部エースとして活躍するジェミン役のホン・ジョンヒョンは、「スペックはなくとも、情熱いっぱいのユンジョとは反対に、ジェミンは、仕事はきちんとするけれどもプライベートも重要だと考えるタイプ」と分析。「撮影に入る前は期待と同時に心配もあったのですが、会社員という知らない世界に触れられたのは楽しかったです。オフィスというひとつの空間で、たくさんのシーンを撮るのも新鮮でした。会社での顔とプライベートの顔。ふたつの顔を演じることができたので感謝しています」と、役者としてやりがいを感じた様子だ。
ムン・ソリは、業界をリードするPRのスペシャリストで、ユンジョの憧れであるク・イジョンを演じた。「大丈夫じゃない大人たち オフィス・サバイバル」に続き、オフィスドラマの出演は2度目。大企業「セヨン」にヘッドハンティングされたイジョンが、古い体質の会社をどう変えていくのかが、見どころのひとつになっている。
「広報を素材にしているところに興味が湧きました。前回は人事部で働くキャラクターを演じたので、広報部はどんな感じなのだろうかと(笑)。けれど、広報部もなかなか大変でしたね。撮影では、“老害”にならないようにするにはどうしたらいいか、と考えていました。ここにいる3人が、私がいるせいでやりにくいと思ってしまったらいけないので、『現場に行ったら、できるだけ口をふさいでおこう。静かに演技して、終わったらすぐに帰ろう』と思っていました」(ムン・ソリ)
そんな茶目っ気たっぷりのコメントに、イ・ヨニは、「初めてお会いしたときには、ときめきと、嬉しさでいっぱいでした。ユンジョにとって、イジョンがロールモデルであるのと同じように、私にとっても、ムン・ソリさんは憧れの存在。自分からはなかなか話しかけたりはできませんでしたが、一度だけ『先輩、よろしくお願いします』とお酒をつがせていただいたことを思い出します」と、目を輝かせた。
男性陣からも「後輩たちが緊張しないように気を遣ってくださり、歩幅を合わせてくださる姿がカッコいいと思いました」(ユンホ)、「会食の時にも面白い話をたくさんしてくださるムードメーカーのような存在でした」(ホン・ジョンヒョン)と、尊敬をにじませる。ムン・ソリは、「あなたたちを笑わせようと夜な夜な準備したのよ」とおどけつつ、笑顔を浮かべていた。
広告代理店を経営する若きCEO、ソ・ドンフンを演じたユンホは、「彼は『社員の幸せが会社の幸せ』というファンタジーを持っている人物です。ドンフンが経営するような会社に出会えたらどんなに幸せだろうと思いながら、撮影に臨んでいました」と、人物像を解説した。
ムン・ソリは、「初めての台本読みの時、ユンホさんがコンサートのために日本にいたので、オンラインで繋いでやったんです。ユンホさんが画面上で『こんにちは。ソ・ドンフンです』と言ったとき、本当にCEOのように見えました。海外出張中のCEOという感じ!」と振り返り、「初めて会った後、ユンホさんから『先輩、僕ユンホです』と携帯メッセージが送られてきました。私はびっくりして、“ユノ・ユンホ”(韓国での芸名)からメッセージが来たなんて!と送り返しました」と、知られざるエピソードも披露。当のユンホは、「先輩の負担にならないように、ゆっくりお近づきになりますと送ったら、『負担になるくらいでもいいですよ』と返信してくださり、ありがたかったですね」と、感謝していた。
常に全力を尽くすところから、“情熱マンスール”の異名を持つユンホに対して、イ・ドンユン監督は、「テレビ用に作られたキャラクターなのではないかと思ったりもしていたのですが、本当に情熱あふれる方でした。撮影の合間に日本ツアーがあり、忙しかったと思うのに、大変な素振りは少しも見せず、プロフェッショナルに仕事をしてくれました。その姿を見て、『この子は何者だ? あんなふうに生きていたらすごく疲れないのかな?』と思っていました」と、そのプロ意識に感服していた。
「私たちの人生レース」は、ディズニープラスで、第4話までが配信中(全12話/毎週水曜に2話ずつ配信)。
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