【「オオカミ狩り」評論】極悪犯罪者軍団&ハイパワー怪人が景気よく“殺ってくれる”血生臭映画
2023年4月16日 14:30

バイオレンス&残酷描写を売りにしている作品に触れると、まずはこんなことを思う。「こいつは景気がいいのかい? それとも悪いのかい?」。血飛沫&肉片爆散とうたいながらも、実際に本編を観てみると「え?これだけ?」と肩透かしを食らうことだってある。そんな時が「こいつは景気が良くない」だ。では、韓国から届いた本作はどうか? ご安心ください。こいつはかなり景気がいい“血生臭映画”です。
舞台は、フィリピンに逃亡した極悪犯罪者たちと護送官の刑事を乗せた貨物船フロンティア・タイタン号。監獄と化した貨物船には、13名に対する殺人および殺人教唆、強姦罪に問われ第一級殺人犯として国際手配されたジョンドゥ、特殊暴行17件で赤手配者のドイルなどを収容していた。その夜、脱走を企てるジョンドゥとその一味により、暴動が勃発。そこに、眠っていた“怪人”が目を覚まし、熾烈な戦いが幕を開ける。

海上監獄バトルロイヤルの開幕を告げるのは、極悪非道な犯罪者たち。余裕しゃくしゃくの刑事たちの隙をついて、やりたい放題である。武器もちゃっかり仕入れてるのでド派手さも◎。「序盤からとばしすぎじゃないか?」と感じてしまうほど、バリエーション豊かに“殺っていく”。反乱を主導する全身タトゥー姿のジョンドゥは、ルックスも思考もぶっ飛び気味。演じているソ・イングクは「初の悪役」。このハマり具合は、一見の価値ありだ。
「刑事VS犯罪者」だけでもかなり満腹なのだが、そこにハイカロリーすぎる要素を携えた“怪人”が参戦。これが人間同士の戦いに象が加わったといえるほどのインパクト。人間の肉体はこんなにも脆いのか……まさに地獄絵図。手当たり次第に、そして平等に、命を蹂躙していく(「生き残るだろう」「死ぬだろう」という予想を裏切り続ける!)。やがて、複雑怪奇なバックグラウンドによって作品の世界観すらも拡張してしまう。
“怪人”の無双ぶりが最大の見どころ……かと思いきや、ジャンル映画のマスターと称されているキム・ホンソン監督(「メタモルフォーゼ 変身」「共謀者」)は貪欲だ。「まだだ…まだ足りない!」「足りなくなったら足せばいい!」。そんな心の叫びが聞こえてきそうなほど、特濃エッセンスを次々と投下してくれる。別次元へと誘われていく「殺し合い」。予測不能のストーリーテリングとその着地に驚きを禁じ得ないはずだ。(岡田寛司)
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