インパクト大! 「ザ・ホエール」ジェームズ・ジーンが手掛けたアートポスター公開
2023年3月29日 17:00

第95回アカデミー賞で主演男優賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞に輝いた「ザ・ホエール」のアートポスターが披露された。台湾出身のアメリカ人アーティスト、ジェームズ・ジーン氏が手掛け、ブレンダン・フレイザー演じるチャーリーの顔が全面に配されている。

本作は、「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキー監督がメガホンをとった人間ドラマ。劇作家サム・D・ハンターによる舞台劇を原作に、死期の迫った肥満症のチャーリーが、娘との絆を取り戻そうとする姿を描く。272キロのチャーリーに扮したブレンダン・フレイザーの衝撃的なビジュアルは、毎日4時間の特殊メイクと、5人がかりで着脱しなければならないほど重いファットスーツで作り上げた。
ジーン氏とアロノフスキー監督のコラボレーションは「マザー!」に続き2度目。「ザ・ホエール」のポスターでは、チャーリーの得も言われぬ表情に「僕は信じたかった」というコピーが添えられインパクトを与えている。
ジーン氏の展覧会はニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン他世界各国で巡回され、過去にはプラダのコレクションとのコラボレーション、2021年には韓国の複合文化空間HYBEミュージアムで「BTS X JAMES JEAN」として、「BTS」のメンバー7人を描き、彼らのキャラクターをデザインした作品を発表。映画界ではギレルモ・デル・トロ監督最新作「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」をはじめ、最近では「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」のコラボレーションポスターも手掛けた。
自身のInstagramで、ジーン氏は以下のコメントをしている。
「昨年『ザ・ホエール』を観て、ダーレン・アロノフスキーからポスター制作の依頼を受けた時、私はすぐに画家のルシアン・フロイドが描いたリー・バウリー(パフォーマンス・アーティスト)の肖像画や、キキ・スミス(アーティスト)の自画像“My Blue Lake”を思い浮かべました。後者は、キキ・スミスが自分の胴体の表面を特別なカメラで撮影し、皮膚の立体地図のようにもみえるイメージを作り出したものです。ブレンダン・フレイザーが演じるチャーリーを描く間、私はフロイドに倣おうとしました。モデルであるバウリーに対して親しみを込める一方で、情け容赦のない―彼の観察眼です。映画の中で、チャーリーの苦悩の深さは彼の肥大した体で表現されています、そこにすべての感情を押し込めるように。皮膚は外部と内部の単なる薄い境界線で、彼の苦悩は画面いっぱいに余白をも超えて広がる。そして彼の人間性や楽観性が顔の凹凸において破壊します。しわくちゃの紙の繊細な質感がその肖像に組み込まれ、それはチャーリーが長い間大切にし、ぎりぎりの彼を支え握りしめていた、娘エリーのエッセイを思わせます」
アロノフスキー監督は、アートポスターについて「僕とジェームズは古くからの友人。今までもコラボレーションしていますが、アーティストとして彼は超多忙なので『公開前に映画を観ないか』という誘い方で、ある意味、罠を仕掛けました(笑)。すると彼は『ああ、この映画のために絵を描かなくちゃ』って言ってくれたんです」と語っている。
「ザ・ホエール」は4月7日から公開。
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