メグレ警視の驚くべき再現度 ジェラール・ドパルデュー主演「メグレと若い女の死」予告&新場面写真
2023年1月23日 08:00

フランスの名匠パトリス・ルコントと、小説家ジョルジュ・シムノンという、「仕立て屋の恋」コンビが再びタッグを組む「メグレと若い女の死」の予告編と新場面写真3点がお披露目。名優ジェラール・ドパルデュー(「シラノ・ド・ベルジュラック」「パリ、ジュテーム」)がメグレ警視を演じ、身長180センチメートル、体重100キロという、原作に忠実といえる大柄な体型を生かし、重厚さと渋みを漂わせる名演を披露している。
ルコント監督が約8年ぶりに製作した本作は、シムノンの傑作小説を原作に紡いだヒューマンミステリー。シムノンの代表作である「メグレ警視」シリーズのなかでも、深い余韻に包まれる読後感からファンにも人気の高い、1954年に発行された同名小説を基にしている。

物語の舞台は、53年のパリ。ある日、モンマルトルのバンティミーユ広場で、シルクのイブニングドレスを着た若い女性の刺殺体が発見される。血で真っ赤に染まったドレスには、5カ所もの執拗な刺し傷があった。捜査を依頼されたメグレ警視は、死体を見ただけで複雑な事件になることを予感する。死体のそばに持ち物類は何もなく、目撃者もいない。彼女が誰なのか、どんな女性だったのかを知る人もいない。そんな状況で、若い女性には不釣り合いなほど高級なドレスが、彼女を特定する唯一の手がかりに。メグレ警視は、身元不明の彼女がなぜ殺されなくてはいけなかったのか、彼女はどんな人生を送ってきたのかを探るなかで、事件に異常にのめり込んでいく。

予告編は、「これほど純粋に心を動かされる推理小説は無い」という、原作へのリスペクトが込められたルコント監督のメッセージから始まる。その後、若い女性の遺体が発見されたことをきっかけに、メグレ警視は犯人探しのための謎解きだけでなく、被害者の素性と生涯を探りながら、事件の裏に隠された真実に迫っていく。手がかりが極端に少ないなか、徹底した聞き込みで捜査を進めるメグレ警視。霧がかかったような色味と、独特の落ち着いたトーンが、シムノンの世界観とマッチしている。

さらに、本作の公開とシムノン生誕120周年を記念し、シムノンを特集するミステリー専門雑誌「ミステリマガジン3月号」(早川書房刊)が、1月25日に発売。映画の紹介のほか、エッセイ、本邦初訳となるペンネーム時代のシムノンによる作品などが掲載される。原作「メグレと若い女の死」の新訳版(訳:平岡敦氏)も、ハヤカワ・ミステリ文庫から2月に刊行予定だ。
「メグレと若い女の死」は3月17日から、東京の新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開。
(C)2021 CINE-@ F COMME FILM SND SCOPE PICTURES.
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