坂ノ上茜、母親役・藤田朋子と大ゲンカ!? 主演作「ぬけろ、メビウス!!」を振り返る
2022年12月20日 22:00
24歳の女性が雇い止めをくらい、かつて諦めた大学進学に再挑戦する姿を描いた「ぬけろ、メビウス!!」(2023年2月3日公開)の完成披露試写会が12月19日、都内で行われ、主演の坂ノ上茜、共演の細田善彦、田中偉登、松原菜野花らが登壇した。
建築会社の契約社員として働く櫻川優子(坂ノ上茜)は、通称「5年ルール」が原因で、正社員になる前に雇い止めを宣告。24歳にして突如、大学進学を志すことに。その過程で生じる、母親、婚約者、友人との間での問題に向きあい、やがて成長していく。
監督はSKIP国際Dシネマ映画祭で観客投票第1位を獲得した「想影」の加藤慶吾。脚本は「あいが、そいで、こい」の村上かのんが手がけ、カメラマンは「カメラを止めるな!」で第42回日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞した曽根剛が務め、クリエイティブディレクターとして2016年・カンヌライオンズヤングfilm部門のBRONZE受賞を果たした真鍋光輔が参加している。
主演の坂ノ上は、フジテレビ系ドラマ「監察医 朝顔」などに出演し、初主演映画「愛ちゃん物語」が2021年の第43回ぴあフィルムフェスティバルで話題となった注目俳優。母親役の藤田朋子とは多く会話し“親子関係”を深められたと話したうえで、親子ゲンカを繰り広げるシーンについて振り返った。
「『その熱量じゃ私を止められないよ』みたいな感じで言われて、(2人で)ケンカするシーンでは、引っ張り合いをずっとする時間を作っていただいた。自然と反抗心や負けず嫌いさが出て、あのぶつかり合うシーンが生まれたりとかした。藤田さんがお母さんで本当によかったし、ある意味、親離れと子離れをする瞬間みたいなシーンだったなって思いました」
鑑賞する観客へのメッセージを求められると、坂ノ上は「私はあまり『がんばれ』という言葉は得意ではなくて」と切り出し、「でも自分の中の葛藤や悩みを、そっと背中を押してくれる作品なんじゃないかと思っています」と語る。
「何度もこの映画を、元気ほしいなとか、一歩踏み出したいなという時に何度も観て、それが力になれたらいいなと思います。まだ(公開まで)時間があるので、(SNSで)『#ぬけろメビウス』とか、フィルマークスとか、そういうところで口コミを書いて拡散してくれると嬉しいです。2月3日以降も何度も観に来てください」と思いを込めていた。
「ぬけろ、メビウス!!」は23年2月3日に東京・新宿シネマカリテほか全国で順次公開。