【「ハリー・ポッター」の体験型施設に潜入】圧巻のダイアゴン横丁や9と3/4線ホームなど見どころ満載
2022年12月17日 11:00
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2023年の「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」開館を前に、再びハリポタ・シリーズが人気を増している今、前回ここでご紹介したロンドン スタジオツアー・リポート第1弾に続き、今回は現地ツアーの後半をご紹介したいと思います。
「禁じられた森」を抜けた後に訪れるのは、赤い客車が印象的なホグワーツ特急が展示された、9と3/4線ホームです。シリーズ1作目の「ハリー・ポッターと賢者の石」(2001)で、ハリーがカバンを積んだキャリーと共に、壁の向こう側のプラットホームにたどり着いた、あの印象的な場面そのまま。客車に乗りこんで、中を見学することもできます。またホームの反対側には特殊効果をイメージさせる、窓の外がグリーンバックになった客車の内装が展示され、ここで記念写真を撮ってもらうこともできます。
ちなみに、ロンドンのキングス・クロス駅の一角には、ホグワーツ特急こそないものの、9と3/4線ホームをモデルにした写真スポットがあるのをご存知ですか? ここではプロのカメラマンが記念写真を撮ってくれるため、つねに観光客の行列ができています。お隣には、ハリー・ポッターの公式グッズショップもあります。
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9と3/4線ホームの次は、中庭に面したバックロット・カフェがあります。ちょうど中間地点に位置するここで小休憩を取りながら、名物のバタービールを飲むのが王道の楽しみ方。子どもも飲めるように、ちょっと甘めのノンアルコールですが、まるで生クリームのように表面に浮かぶ泡の感触が独特。周りを見回すと訪れたビジターたちが、ハリーたち同様、口ひげのように泡を顔に付けて飲みあって楽しんでいました。もちろん、スタジオツアー東京でもバックロット・カフェでバタービールが楽しめるそうなので、その際にはぜひ試してください。
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さらに中庭には、ハリーが育ったプリベット通りにある陰険な伯父夫婦の家や、夜の騎士バス、ホグワーツブリッジなどのセットが展示されています。
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後半部分の目玉のひとつはダイアゴン横丁でしょう。ホグワーツで必要なものが何でも揃う、カラフルなショップが両サイドに並んだ光景は圧巻。特にショーウインドウから店の奥に至るまで、内装の作りが緻密なことに感嘆させられます。店内には入れませんが、イーロップのふくろう百貨店のキュートなふくろうたち、6メートルのマネキンがそびえ立つ、奇妙な魔法の悪戯グッズを売るウィーズリー・ウィザード・ウィーズ、1万7000箱もの杖のコレクションが積まれたオリバンダーの店など、丹念に作られたオブジェを外からじっくりと観察するだけでわくわくします。
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取材に応じてくれた造形美術監督のピエール・ボハナさんも、ダイアゴン横丁はお気に入りの場所のひとつとか。これらの細かい小道具を制作するにあたって、原作者J・K・ローリングとの素晴らしいエピソードを語ってくれました。
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「原作には、ダイアゴン横丁のお店は7つぐらいしか出てきません。でも映画のセットではもっとたくさん見せることが必要だった。それでわたしたちは彼女にメールを送って相談したところ、まるで1冊の本ぐらいの分量の資料が送られてきたのです。そこには他のお店やそれぞれの店主の名前など、細かいデータがびっしりと詰まっていました。原作だけでは窺いしれない、壮大な世界が彼女の頭のなかにあることがわかり、それらをデザインにして表現することにスタッフ一同、とても興奮したものです」
スタジオツアー東京ではここよりもさらに大きなスケールで制作されるそうなので、いまから期待が膨らまずにはいられません。
ダイアゴン横丁を過ぎると、クリーチャーとアニマトロニクス、特殊メイクの制作室があります。撮影では100人近い操演技師が必要だった巨大グモ、アラゴグや、不死鳥フォークスのアニマトロニクス、狼男グレイバックをはじめとするマスクなど、この分野が好みな方には垂涎ものの展示です。さらに各セットの模型や、「ハリー・ポッター」のコンセプト・アーティストたちによるデザイン画、プロダクション・デザイナー、スチュアート・クレイグのデスクなどが再現されています。
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そしてツアーの最後を飾るのは、壮大なホグワーツ城の模型です。スチュアート・クレイグのデザイン画をベースに1:24のスケールでモデル化したセットは、あらためてその精巧さにため息が出るほど。全体的に隅々まで緻密に作られた城を、4つの学生寮や秘密の部屋について思いを巡らせながら、あらゆる角度から眺めていると時間を忘れてしまいます。ライトアップもあるので、昼と夜、両方の景色が堪能できます。
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もちろん、このホグワーツ城もあらためて職人たちが作り上げたものがコンテナで東京に運ばれ、そっくり再構築されるそうです。
ツアーを堪能した後は、ギフトショップを回るのもお忘れなく。衣服やアクセサリー、杖のコレクションなどからスイーツにいたるまで、その多さに目が眩みますが、こちらも東京の売り場はさらに広く、世界最大級の売り場面積になるというから驚きです。
それだけ制作陣が、日本のハリポタ・ファンに熱い信頼を寄せているということなのかもしれません。
続く最終回は、大広間で開催された恒例クリスマス・ディナーの様子をリポートしますのでお楽しみに。(佐藤久理子)
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