クリスチャン・ベールの祖母の実体験が元ネタ! 「アムステルダム」主人公の誕生秘話
2022年10月18日 10:00

デビッド・O・ラッセル監督の新作「アムステルダム」で、主人公の医師バートを演じているクリスチャン・ベール。何があろうと“人生を楽しむ”ことを忘れない、ユーモアあふれるバートのキャラクターについて、誕生秘話が明らかになった。
本作の舞台は、1930年代のニューヨーク。オランダのアムステルダムで出会ったバート、ヴァレリー、ハロルドの親友3人組は、ひょんなことから“ある殺人事件”に巻き込まれ容疑者に。濡れ衣を晴らすために、何があっても守り合うと誓っていた3人は、ある作戦を思いつくも、事件の真相に迫っていく中で衝撃的な陰謀へと巻き込まれてしまう。

バートのキャラクターは、ベールの祖母が経験した第二次世界大戦の話を元に作られている。製作総指揮も務めるベールは「祖母は戦時中のことを『毎日を全力で生きていたの。だから(ある意味では)人生で最高の時だった。』と言っていたんだ。だからどんな時でも楽しく生きようとするバートが生まれたんだ」と語る。
ベールの祖母は、第二次世界大戦時の1940年から1941年にかけて、ナチス・ドイツがイギリスに対して行った通称“ザ・ブリッツ”と呼ばれる大規模な空襲を経験。ベールは祖母が生と死が隣り合わせの状況の中、毎日生きることに全力だった話を聞いていたそうで、何があってもポジティブで前向きに生きようとする主人公が誕生したという。
ラッセル監督は「クリスチャンのおばあちゃんが第二次世界大戦で経験した話を聞いたんだ。彼女はとても勇敢で、どんなことがあっても生きようとする気持ちを持っていた。それで、バートも戦時中に大変な経験をするけれど、戦地でハロルドとヴァレリーという親友と出会い、彼らと一緒にいることでこれまでに感じたことがない楽しさや友情を経験する。そして死に直面した時でも『生きよう』と言うんだ。そういう部分でも実話に基づいているんだよ」と明かしている。

ベールは、5年以上もの制作期間の中でラッセル監督と一緒に作り上げたバートについて「本当に魅力的な男だと思うよ。妻の家族から嫌われて戦場に行くことになってしまい、人生に打ちのめされてもおかしくないのに、ものすごく楽観的でどんな時でも人生の喜びを見つけ、人生を楽しんでやるという反抗心を持っているんだ。そして最高の親友がいるんだよ。見ているだけで面白くてユニークだと思う」と魅力を紹介している。
「アムステルダム」は、10月28日に全国公開。
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