亡き親友のために最後のメイクを… 「スワンソング」ファビュラスな本編映像
2022年8月18日 10:00

「処女の生血」のドラキュラ役はじめ、「サスペリア」「アイアンスカイ」、ラース・フォン・トリアー作品などで知られるウド・キアが主演した「スワンソング」から、本編映像の一部が披露された。
実在の人物をモデルにした本作は、引退したヘアメイクドレッサーのパット(キア)が、亡き親友に最後のメイクを施すための旅を描く。
現役生活をとうの昔に退き、老人ホームでひっそりと暮らすパット(キア)は思わぬ依頼を受ける。かつての顧客で、街で一番の金持ちであるリタが、遺言で「パットに死化粧を」とお願いしていたのだ。ゲイとして生き、最愛のパートナーであるデビッドを早くにエイズで失っていたパットは、リタの遺言によってさまざまな思い出が去来する。
本編映像は、スウェット姿にウェストポーチひとつのまま老人ホームを抜け出してきたパットが、ようやく故郷へ辿り着き、商売道具を仕入れようとする場面から始まる。行きつけの化粧品店は美容院に変わっており、希望の化粧品を伝えては流行遅れだと笑われ、邪険にされる。しかし、そんな彼の嘘のない毒舌ぶりに、他人事とは思えない店員は熱中症予防にピンクの帽子を手渡し、パットはご機嫌で店を後にする。
自身の過去の足跡を辿っていくたびに、手にするアイテムや経験で、失われた本来の自分を取り戻しながら、周りにも影響を与えていくパットの“ファビュラス感”も際立つシーンになっている。
撮影の舞台であるサンダスキーは、トッド・スティーブンス監督の生まれ故郷。インタビューで、少年時代に町で見たパットはまるで「リベラーチェかデビッド・ボウイのような出で立ちだった」と振り返り、パットのような存在を発見して「とても共感した」と出会いを語っている。
また、スティーブンス監督は、本作について「ミスター・パットへのラブレター」であると同時に「70年代・80年代の田舎町に住む全てのクイーンたちへのラブレター」と表現。彼らが「何も恐れず、ありのままの自分でいいんだ」という姿を見せてくれたことへの感謝の意を示している。
「スワンソング」は8月26日からシネスイッチ銀座ほか全国順次公開。
(C)2021 Swan Song Film LLC
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