「キングダム2 遥かなる大地へ」キャスト一覧 あらすじも紹介
2022年7月16日 11:00
山崎賢人主演で原泰久氏の人気漫画を実写映画化した「キングダム」の続編「キングダム2 遥かなる大地へ」が、7月15日に全国で公開されました。豪華キャストが結集し、中国での壮大なロケを敢行した前作の封切りから3年。コロナ禍で製作が困難を強いられるなか、前作を上回る熱量の作品が完成。この記事では、前作の復習と今作の見どころ、キャストの役どころを余すことなくお届けします。
2019年4月19日に全国388スクリーンで公開された前作「キングダム」は、興行輸入57億3000万円の大ヒットを記録しました。映画の舞台は、紀元前245年の中国春秋戦国時代。天下の大将軍を夢見て日々剣術の鍛錬を積む少年・信は、弟に玉座を奪われながらも中華統一を心に宿す若き王・えい政と出会います。2人が互いに熱き魂を胸に秘めながら、王宮奪還を目指し立ち上がる姿を描きました。
19年の実写邦画第1位となった大ヒット作の続編は、引き続き佐藤信介監督がメガホンをとり、主人公の信役に山崎賢人、えい政役に吉沢亮、河了貂役に橋本環奈ら豪華キャスト陣が続投。また、原作者の原泰久氏が再び脚本を担当し、映画オリジナルのシーンやセリフを加筆しています。
前作の公開直後には「早く続きが見たい」「映画で描いたのは、まだ序盤」「キングダムはまだまだこれから」といった続編を希望する声だけでなく、「続編をやるなら、あのキャラはこの人!」とキャスト予想も大きく盛り上がりました。それはキャストも同様だったようで、初日舞台挨拶では思いの丈を吐露する姿を多くのファンが目撃してています。今回の続編製作は、ファンと作り手の思いが同化した、いわば“両思い”の企画といえることができます。
「キングダム2 遥かなる大地へ」では、信の初陣であり、大将軍への第一歩でもある「蛇甘平原(だかんへいげん)の戦い」が描かれます。新たに、羌かい(清野菜名)や運命共同体である「伍」の仲間たち、秦軍の総大将であるひょう公将軍(豊川悦司)、敵国となる魏軍の総大将・呉慶(小澤征悦)、呉慶軍の副将・宮元(高橋努)、信の初陣の上官・縛虎申(ばくこしん/渋川清彦)らが登場。さらに、秦の大物・呂不韋(佐藤浩市)、秦の総司令官・昌平君(玉木宏)らも参戦してきます。
紀元前245年、春秋戦国時代の中華西方の秦の国。戦災孤児の少年・信と漂は奴隷の身分から天下の大将軍になることを目標に掲げ、日々の剣術の鍛錬に励んでいた。ある時、漂は王都の大臣・昌文君に召し上げられて王宮へ入ることなり、2人は別々の道を歩む事になる。
違う場所にいても、誓い合った夢をかなえようと信じていた2人だったが、王宮では王の弟・成きょうがクーデターを起こし、その混乱の中で漂は命を落とす。やがて信は、漂が王座を追われた若き王・えい政の身代わりになったことを知り、生き延びたえい政に対して怒りを覚える。それでも漂の遺志を受け、えい政と行動をともにすることになった信は、河了貂や山の王・楊端和と王宮内部に侵入。立ちはだかる強敵を打ち破り内乱を鎮圧、玉座を奪還することに成功した。
前作の戦いから半年後。隣国・魏が国境を越え侵攻を開始したという知らせが入り、秦はえい政の号令の下、魏討伐のため決戦の地・蛇甘平原に軍を起こす。歩兵として戦に向かう信は、同郷の尾兄弟(尾平と尾到)、頼りない伍長・澤圭、子どものような風ぼうに哀しい目をした羌かいと、最弱の伍(五人組)を組むことになる。
魏の総大将は、かつての秦の六大将軍に並ぶと噂される戦の天才・呉慶(ごけい)将軍。かたや秦の総大将は、戦と酒に溺れる猪突猛進の豪将・ひょう公将軍。信たちが戦場に着く頃には、戦に有利とされる丘を魏に占拠され、半数以上の歩兵が戦死している隊もあるなど、戦況は最悪だった。そして、信が配属された隊を指揮する縛虎申(ばくこしん)は、無謀ともいえる突撃命令を下す。
亡き親友・漂と約束した「天下の大将軍になる」という夢をかなえるため、己の腕ひとつで武功をあげる。ともに王宮奪還を果たした中華統一を目指す盟友・えい政とともに、乱世を突き進んでいく。
「『キングダム』は前作の撮影が終わったときに“信”の気持ちと同じように僕の中でも『いよいよこれから物語が始まっていくんだ、まだまだこれからだ』と感じていた作品でした。監督やキャストのみんなで『続編も撮れるといいね』と話していたので、続編が決まって本当に嬉しい気持ちです。前作同様、今回も原先生が脚本に関わってくださっているので、いちキングダムファンとしても、映画に関わる役者としても、本当にワクワクするような、期待を裏切らない熱い脚本になっています。本作では、いよいよ“信”が戦場に出ていくストーリーが展開されます。前作よりも成長した姿を皆さんにみていただけるように、そして、前作を超える面白い作品にできるように、キャスト・スタッフ一同頑張りますので、完成を楽しみにしていてください!!」
えい政……秦国の若き王。異母弟・成きょうのクーデターを信とともに平定し、王座を奪還。戦国の世を終わらせるために、中華統一という果てなき夢を信とともに目指す。
漂……信の幼なじみで親友。えい政の影武者となるが、刺客に追われ命を落とす。
「映画『キングダム』で“政”を演じるということは、僕の役者人生のターニングポイントになりました。これからも“政”と一緒に、自身も成長していきたい、と思わせてくれた作品でしたし、前作の撮影中から続編をやりたいと、キャスト・スタッフみんなで話していたので、続編の製作が決定して台本を手にした時に、本当に実現したんだという嬉しさがありました。今回も原先生が脚本に携わってくださっていることもあり、原作の世界観を壊さずに、本当に面白くて、熱くて、見ごたえのある物語になっています。この作品を、どのような映像として届けられるのか、演じる我々も、今から本当に楽しみでワクワクしています。皆さんが期待している以上の最高の作品にしたい、とキャスト・スタッフ一同思っていますので、是非とも期待してお待ちください!」
鳥を模した不思議な藁をかぶった山民族の末裔。身寄りがなくひとりで生き抜いていたが、王座奪還を機に、信とえい政というかけがえのない居場所を見つけ、ともに歩んでいく。
哀しみの一族とも呼ばれる、1000年を超える歴史を持つ伝説の暗殺一族“蚩尤”(しゆう)のひとり。特殊な呼吸法を操る“巫舞”(みぶ)で、その身に神を堕として戦う。敵か味方か……。その素性は謎に包まれている。
「『キングダム2 遥かなる大地へ』に羌かい役で出演します。生きる目的は復讐。仇を取るため緑穂(りょくすい)と共に何カ月も剣捌きの練習をしました。目標は羌かいの舞の様な独特なリズムで敵をなぎ倒していく『人間離れした動き』。それを常に意識しながらアクション部の皆さんと身体の細部まで一から作り上げていきました。撮影では、生きるか死ぬかの緊迫した激しいシーンも多く、生き延びる為、一生懸命戦いました。思い出すだけで目の奥が熱く戦闘モードになりそうです。格好良い羌かいを目指して挑みましたので楽しみにして頂けると嬉しいです!」
信と同じ村出身で、チンピラ兄弟といわれる“尾兄弟”の兄。お調子者だが、仲間思いな一面も。初陣で恐怖に震えるものの、敵に殺されそうになっている弟を、身を挺して守る。
「『キングダム』の世界はとにかく壮大で、激闘の渦中に放り込まれた尾平の如く、僕自身も奮闘しながらの撮影でした。彼の生き様が少しでもスクリーンに滲む事を願っております。原先生がこの世に産み落とし、佐藤監督、座長の賢人、キャスト・スタッフの皆様が漕ぎ出した大きな大きな船に乗せてもらえた事が何より光栄でした。僕らが生きる日常から遠くかけ離れたこの物語の中に、僕らの日常を生き抜く為の炎を見出して欲しいです」
信と同じ村出身で、チンピラ兄弟といわれる“尾兄弟”の弟。穏やかながら芯の強い性格で、兄とともに戦に参加する。久々に会った信の成長をいち早く見抜く観察力も。
「映画『キングダム2 遥かなる大地へ』に尾到役で出演致します。まさか『キングダム』の世界に飛び込めるとは思っていなかったので、ただただ嬉しいです。撮影現場も戦場さながらの緊迫感で、熱い映画が出来上がったと思います。信とは同郷であり、同じ伍のメンバーでもあり、腐れ縁のような仲です。信に振り回されながら、頼りなくも戦い抜く尾到、そして尾兄弟をお楽しみください」
頼りなく見える風貌のため、いつも残りもののメンバーで伍を組んでいるハズレの伍長。しかし、多くの戦場を生き残った経験を持つ。暴走しがちな信、心を閉ざす羌かい、初陣の恐怖で動けない尾兄弟をまとめる事となる。
「お話を頂いた時、キングダムを読んだことがなかったので取り敢えず最初の何巻かを買って読んでみたら止まらなくなってしまい、これはちょっと他の事に手が付かなくなると思って途中でやめました。読み応えしかない作品。参加出来てとても光栄です。既にファンの方々は言うまでもないですが、今もまだ何となくキングダムの前を素通りしてしまっている皆さん、是非この機会に足を踏み入れて、取り返しの付かない事になって下さい」
秦国の最前線に居続ける変わり者と言われているが、六将にも引けを取らない力を持つ大将軍。戦を炎にたとえて表現し、その匂いをかぎ取り本能で動く独特の感性を持っている。一歩兵に過ぎない信の活躍を耳にすると、興味を持つ。
「キングダムが、強者役者をキャスティングしまくってるという噂が走った。なんかドキドキした。俺に声がかかるのか、かからないのか。強がりしててもなんか気になる。で、この大役をいただきました。就職試験に受かった気分。トヨエツじゃねー!という声もあるでしょうが、佐藤監督のもと、キングダムの世界にどっぷりと浸ってきた。大感謝。大満足。想像以上に1を超えた2が、あなたの目の前に繰り広げられるでしょう。キングダム、恐るべし!」
同じ“蚩尤”(しゆう)として哀しき宿命を背負う羌かいにとって、実の姉のような存在。「外の世界を見る」という夢が羌かいに大きな影響を与える。
「動乱の世界で生きた1人の女性として、また妹を守る姉として、信念を貫く羌象という役どころを務めさせて頂けたこと、非常に光栄に思います。演じるにあたり、成し遂げるべき使命、そしてまた導かれるものを考えながら素晴らしいキャスト・スタッフの皆様とキングダムという壮大な物語の中で尊い時間を過ごさせて頂けたと思います。『遥かなる大地へ』『生きろ』というテーマが、今届けるメッセージとして皆様に響く事を願っております」
権力を欲しいままにする丞相。秦王・えい政の座を脅かす存在。
「前作を見た時に、動きがあるアクティブな要素をしっかりと映像化していると感じました。そういった部分も沢山の方からシンパシーを得られた部分だなと思います。ただ、呂不韋という役はアクティブな部分での活躍ではなく、裏側にある政治的な部分で暗躍する存在。含みを持たせつつ、作品が持つ動の部分をいかに盛り上げることが出来るのかを意識しました。原作にある要素を自分たちなりに解釈して、いかに別の側面を見せることができるかを考えつつ、楽しみにしてくれている方たちの期待を裏切らずに、存在感がある魅せ方が出来るよう演じました」
呂氏四柱のひとりで、文武に優れた天才軍師。
「『キングダム』の原作も好きで、1作目の映画も公開後すぐに映画館で見ました。前作を見終わった後、感動と同時に、この作品はきっと、監督、キャスト、スタッフそれぞれが『キングダム』の世界を大切に、お客様に届けたいという強い使命感を持って臨んだんだろうと察しました。今回、昌平君として『キングダム』に携われる事を知った時、嬉しさのあまり、すぐに吉沢亮君に連絡をしました。 撮影現場は、当初に感じた気持ちと同様に士気が高く興奮しました。新たなキャストも加わり、更にスケールUPし、躍動感溢れる映画になっていると思います。ご期待ください!」
もともとは魏の人間ではないが、戦の天才で大将軍にまで上り詰めたと言われている。
装甲戦車隊で秦国の歩兵軍を追い詰める。
信の初陣の上官となる人物。口答えをする百人将を斬りつけるなど、厳しい性格の持ち主。
百戦錬磨の伍長で、強者を集めて伍を結成する。同じ縛虎申隊に入った信たちを、「最弱の伍」と言って見下す。
呂氏四柱のひとりで、軍事を司る猛将。
秦国六大将軍のひとり。その存在感は秦国武将の中でも別格だが、しばらく最前線から離れている。蛇甘平原の戦いでは、参戦せずに戦の行く末を見届ける。