最終日まで二宮和也とともに走り抜けた「TANG タング」 メイキング写真&現場レポート
2022年7月14日 12:00
本作は、2016年のベルリン国際映画祭で「映画化したい一冊」に選ばれ、日本でもシリーズ累計発行部数28万部を超えるベストセラー英小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」(作:デボラ・インストール/訳:松原葉子/小学館文庫刊)を映像化。「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」「思い、思われ、ふり、ふられ」の三木孝浩が監督、ドラマ「恋はつづくよどこまでも」の金子ありさが脚本を手がけ、人生に迷うダメ男・健(二宮)と記憶をなくした迷子のロボットが繰り広げる冒険を日本版にアレンジして描く。
撮影は、2021年3月から5月にかけて行われた。主人公・健を演じる二宮と、健の妻・絵美を演じる満島ひかりのクランクインは3月26日、都内にある洋館風のハウススタジオからだった。この日撮影されたのは、華やかなホームパーティのシーン。作品性を表すような穏やかな空気が流れており、順調に撮影が進んでいくなか、このシーンのハイライトといえる、絵美が開けたシャンパンのコルクが大きく弧を描いて飛んでいき、健がキャッチするシーンの撮影が行われる。
実際にはコルクは飛んでいないが、二宮の「飛んできたコルクをキャッチする」演技の上手さにより、スムーズに撮影が完了。初日を振り返った二宮は「ここからどうなっていくか想像がつかない。タングとの会話も実際には1人で演じますからね」と気を引き締めつつ、「ロボットとの共演に縛られ過ぎず、いい芝居を優先したい」と語った。
4月2日には、健とタングの出会いのシーンが千葉県内の牧場で撮影された。広大な牧草地を有し、その一角には立派な1本の木がそびえ立つエリアがあり、幹に寄りかかるタングを健が見つけたことから、2人の大冒険が始まることになる。
陽が落ちるまでに撮りきらなければならない全編ロケ撮影となり、早朝から各スタッフが準備に奔走し、段取りは朝一で開始。重要なシーンとあって、三木監督からは健の一つ一つの動作や、その時々の心情について出された細かいリクエストが出されたが、二宮は即座に理解し、疑問があればすぐ確認するなど柔軟に対応していた。加えて、初対面となるタングを前に冗談を飛ばすなど、さりげなく“抜き”の時間を作り、現場の空気を穏やかにキープしていた。
タング本体は取扱注意の一点物のため、手足や首を動かすシーンにおいては、専門のスタッフが黒子的に動かし、二宮と演技を合わせていく。さらに、シーンによっては腕だけのパーツなどを使って撮影をしていた。
そこから、細部まで作り込んだ“本番用”と“簡易版”を使い分け、さらには合成あり/なし、実景のみ等々、一つのシーンにおいても無数に撮影が生じることになった。それに合わせて二宮は同じシーンを何度も繰り返さねばならない状況だったが、集中力は一切途切れず。撮影の合間には「CGと合成を使う現場らしさを感じています」と語りつつ、「人間がポップにやらないと、CGに追いつけない」と演技のこだわりを明かした。
5月10日には、旅の最終地点、海岸線が一望できる岬で主演の二宮がクランクアップを迎えた。波の音が間近に聞こえる絶好のロケーションで、物語の終盤に用意された健とタングの絆が光るエモーショナルなシーンが撮影された。
二宮にとっては今日がクランクアップ日だが、全体の撮影スケジュール自体も、実景の撮影以外はこの日で終了。最終日も気負うことなく的確な演技を披露し続け、トラブルもなく完走した二宮は「本当にうれしいです」と充実感をにじませつつ、「誰一人新型コロナウイルスの感染者が出なかった。これは我々の映画への愛情です」とスタッフ・キャストを労う。その言葉に聞き入っていた三木監督は「みんなが手探りだったけれど、考え抜いてタングと一緒に成長できた」とコメントを残している。
「TANG タング」は、8月11日から全国公開。
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