夢枕獏、「神々の山嶺」仏でのアニメ化に「想像もしていなかった」 故・谷口ジローさんに感謝も
2022年7月8日 13:30
山岳コミックの傑作をフランスでアニメーション映画化した「神々の山嶺(いただき)」(公開中)のイベントが7月7日、都内で開催され、原作者の夢枕獏氏、本作のプロデューサー、ジャン=シャルル・オストレロ氏が登壇した。
原作は、夢枕獏氏の小説を谷口ジロー氏が漫画化したコミック。「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか?」という登山史上最大の謎に迫りながら、孤高のクライマー・羽生と、彼を追うカメラマン・深町が不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む姿を描く。
夢枕氏は「大変素晴らしい出来で、特に1980年代日本の風景がすごくよく出来ている。この依頼を受けた時は、日本の原作を海外で映画化する時は、主人公のひとりをその国の人間にしていいかとよく言われるのですが、今回は一切そういうことがなくて、原作通り日本人が主人公で、日本の映画をフランスで作ったと感じるほどの作品です」と絶賛。
続けて、「こういうものをアニメーションにしても充分面白いんだっていうことを、この映画で教わりました。そして本当に今ここに立っていてやっぱり思うのは、これを漫画化してくれた谷口ジローさんのことなんですよね。谷口さんが漫画化してくださらなければ、もう絶対にこの映画はフランスで作られなかったと思うんですね 。谷口さんの人気はフランスではすごくて。そういう流れがあって初めてこのアニメーションは完成したんだと思っています。谷口さんにぜひこの場にいてほしかったと、本当に思います」と、2017年にこの世を去った谷口氏への思いを語った。
フランスでのアニメーション化を強く希望したオストレロ氏は「谷口ジローさんの原作に出合い、すぐにファンになりました。なんとかしてこの作品を映画化する方法がないかと思い谷口ジローさんへ手紙を送りました。私にとって必ずこの作品は、冒険大作になるだろうと確信を持っていたのですが、長年の夢を、夢枕さん、谷口さん、多くのスタッフの方々のおかげもあり、実現できたことも嬉しく思っています」と秘話を明かす。それを受けて、夢枕氏は「原作を書いていた何十年も前は、こんなこと想像もしていなかったですね」と、改めて心境を感慨深く語った。
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