井上真央&石田えり、すれ違う親子に 杉田真一監督作「わたしのお母さん」特報完成
2022年6月24日 07:00
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井上真央が主演する杉田真一監督作「わたしのお母さん」(製作時のタイトル「閉じ込めた吐息」より改題)で、石田えりが井上の母役を務めることがわかった。そのほか阿部純子、笠松将、橋本一郎、ぎぃ子、宇野祥平らが共演。特報とティザービジュアルが披露され、今秋に公開されることも発表された。
本作は、「人の望みの喜びよ」で第64回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門のスペシャルメンションを受けた杉田監督が脚本を担い、互いの気持ちのすれ違いに葛藤する娘と母の心情を描いた物語。井上は母との関係に苦しさを感じる主人公・夕子、石田は悪気なく娘を傷付ける母・寛子を演じる。夕子の妹・晶子に阿部、弟・勝に笠松、夕子の夫に橋本、勝の妻にぎぃ子、夕子のパート先のスーパーの店長に宇野を配した。
特報は、寛子を迎えに駅へと向かった夕子が、その姿を見つけた途端に、思わず目をそらす姿を映す。無邪気に再会を喜ぶ母と、笑顔を見せつつも複雑な表情を浮かべる娘との対照的な様子が、この先に待ち受ける波乱を予感させる。ティザービジュアルは、「よるくま」「金曜日の砂糖ちゃん」などで知られる絵本作家・酒井駒子氏と、映画「夜空はいつでも最高密度の青色だ」の宣伝デザイン、詩人・最果タヒ氏の書籍などのブックデザイン、展覧会ディレクションを手がけるグラフィックデザイナー・佐々木俊氏がタッグを組んで制作。ランドセルを背負った、どこか寂しげな少女が切り取られている。
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井上は、「少し長い道のりとなりましたが、タイトルが変わり、今日までゆっくりとあたためられてきたことを実感しています。皆さんに見て頂くことでこの作品がどのように育っていくのか、楽しみです。母と子の積み重ねてきた想い、静かに流れる時間を感じてもらえたらと思います」とコメントを寄せた。
「わたしのお母さん」は、今秋に東京・渋谷のユーロスペースほか全国で順次公開。石田、杉田監督のコメントは、以下の通り。
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生きていく、ということは、つまるところコミュニケーションだと思っている。自分の思っていること、考えていることを、どうしたら伝えられるのか。逆に、相手の言うことを先入観なしに受け止めて、理解できているのか。本当のことを言うのは勇気がいるし、時には嫌われるし、面倒くさい。人は良いところばかりではないのだから、片目をつぶってつき合う方がうまくいくという考え方もある。
でも、本当に大切だと思うなら、命がけで伝えることも必要だと思う。いくら心をくだいても誤解されて、悪意の倍返しにあうこともある。そして、自分の伝え方が悪くて傷つけてしまったのかと悩んだりもする。
それでも、まずは、自分自身に対して、百パーセント正直であるのか、そこからはじめる。だから、たとえ悲しくても先へ進める。そして時には、全開の会話で、笑って元気になれる。
脚本を書きながら思い描いた世界。
井上真央さん、石田えりさんが演じられることで、その思い描いていた世界が徐々に崩れはじめた時の快感。そして撮影を進めながら、少しずつ丁寧に、新たな世界をともに積み上げていくことの喜び。
カットの声を発するのがもったいないくらい、とてもとても幸せな化学反応を幾度も目の当たりにした夢のような日々でした。視線のうつろい、指先の迷い、言葉よりも雄弁な佇まい……挙げだしたら切りがありませんが、俳優陣の繊細で素晴らしい表現を大きなスクリーンでご覧頂けることを心より祈っております。
(C)2022「わたしのお母さん」製作委員会
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