映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック
その他情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

トム・クルーズの映画人としての実直さ、並外れた情熱と映画愛 30年ぶりのカンヌで語る「トップガン マーヴェリック」とキャリア

2022年5月25日 13:00

リンクをコピーしました。
30年ぶりにカンヌ映画祭に出席したトム・クルーズ
30年ぶりにカンヌ映画祭に出席したトム・クルーズ
(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

現在開催中のカンヌ国際映画祭で5月18日(現地時間)、「トップガン マーヴェリック」がワールドプレミアを迎え、トム・クルーズが、その長年の功労を讃える栄誉パルムドールを授与された。クルーズが本映画祭を訪れたのは、30年ぶりだという。

ジョセフ・コジンスキー監督と、マイルズ・テラージェニファー・コネリーらメインキャストを伴ってクルーズがレッドカーペットに登場すると、見物客で埋まった会場周辺は熱狂状態に。そんななか、突如8機のエアジェットがトップガンさながら、赤白青の三色を撒き散らしながらカンヌ上空を飛行。映画祭側が用意したこのサプライズに、ゲストの面々も感激して空を見上げた。

上映前には映画祭ディレクターのティエリー・フレモーが壇上に上がり、クルーズがつねに「映画館で観るための映画」を作り続けてきたこと、そして今日、カンヌの大スクリーンで本作を披露できる喜びを語り、クルーズを壇上に招くと、名誉パルムドールのトロフィーを手渡した。

画像2(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

これを受けてクルーズは感無量の様子で挨拶。「5年前に始動したこの映画を完成させるために、みんなが本当によく働いてくれました」と語り、クルーを壇上から紹介した後、会場中を見渡し、「今日ここでみなさんのマスクなしの顔を見られることがとても嬉しいし、とても光栄です。この夜のことは決して忘れられないでしょう。この映画は観客みなさんのために作りました。ストーリーのすべて、すべての瞬間をみなさんに楽しんで頂けたらと思います。あなた方観客のおかげで僕の人生はあるのです。ありがとう、メルシーボークー!」と語り、喝采を浴びた。

クルーズはまた、公式上映に先立つ昼間、およそ45分のティーチインも開催した。冒頭、これまでの彼のフィルモグラフィーから様々な見どころを繋げたダイジェストのフッテージが紹介されると、満席の会場からは歓声と拍手が沸き起こった。その豪華なフッテージだけを観ても、彼のバラエティに富んだ豊かなキャリアをあらためて確認させられた。

画像4(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

続くティーチインでは、映画との出合いから語った。

「僕は子どもの頃から、映画が作りたいと思っていました。子どもながらにキャラクターを創造したりしていたのを覚えています。ティーンの頃は、近所の雪かきをしたり、クリスマス・カードを家から家へ訪問して売ったりして、小遣いが溜まると映画に行く、ということを繰り返していました。

その後18歳のとき、『タップス』のオーディションを受けて小さな役をもらうことができました。映画をちゃんと学んだことはないけれど、子どもの頃から映画を見ていたから、映画のことは全部学びたいと思った。それに再び映画をやるチャンスはないかもしれないと思って、『タップス』で一緒にした仕事をしたクルー全員にインタビューしたのです。そうやって自分で自分を教育して、ひたすら学び続けました。

僕は世界を回るのが好きですが、それはたんに映画のプロモートというだけではなく、異なる文化を学びたい、もっと人々のことを知りたいという好奇心があるからです。彼らは僕らが笑うのと同じところで笑ってくれるだろうか、といったことを知りたい。世界のいろいろなところに撮影に行くのも大好きです。

画像3(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

バスター・キートンチャールズ・チャップリンハロルド・ロイドらの映画を観ながら育ちましたが、彼らのストーリーテリングや、それが観客にどんな効果を及ぼすかということについてずっと考えてきました。早い時期から、この仕事を続けていけば自分に様々なスキルが溜まって、自分自身をより理解できるようになることがわかった。というのも、いかに多くの技術を持てるか、というのが僕のゴールだからです。それは素晴らしく恵まれた人生だと思います。そして観客は僕にとってつねにとても大切で、僕は彼らのために映画を作っていきたいのです。

映画はテレビなど他のメディアと比べてアートフォーム、ライティングのスキル、いかに観客とコミュニケイトするかがまったく異なる。僕はずっと映画館に通って育ったので、映画は僕のパッション、僕の愛なのです」

司会者が「トップガン マーヴェリック」について、パンデミック以前に始まり最終的に5年も掛かった間に、ストリーミングなど他の方法で公開しようとは思わなかったのかと尋ねると、「それは絶対にあり得なかった」と断言。会場には再び拍手が沸き起こった。

さらに「アイズ・ワイド・シャット」でスタンリー・キューブリックと仕事をした経験にも触れ、「僕らは多くの時間を掛けて、異なるレンズ、異なるライティング、そして彼が映画に望むトーンなどについて話し合いました。彼は自分の映画のスタイルのなかに観客を混乱させるようなものを求めていたので、僕らはそれがどんなものなのかを見つけていかなければなりませんでした」と語った。

画像5(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

司会者が、どんな危険なアクション・シーンも自分でこなすことについて、「なぜそこまでこだわるのか」と尋ねると、「誰もジーン・ケリーになぜ踊るのか、とは訊きませんよね(笑)。それと同じですよ」と答えると、会場には再び大きな拍手が。

続けて彼は、「僕は小さい頃から冒険に憧れていたんです。子どものときは2階の窓から飛び降りたこともあり、芝生が濡れていたせいで幸いケガはなかったですが、ばれたら母親に殺される、と思いました(笑)」と、腕白な少年時代のエピソードを披露した。

最後に役者としての衿持に触れ、「俳優にとってもっとも大事なことのひとつは、つねにトライすること。たとえばそれが失敗するかもしれないとしても挑戦して、失敗したらそこから学べばいい。僕は自分が一緒に仕事をするクルーにもそれをルールとしています。そしていかに最良のものを観客に届けることができるか、それが僕にとってはとても大切なことなのです」と語ると、会場は割れんばかりのスタンディングオベーションに湧いた。

クルーズの映画人としての実直さ、並外れた情熱と映画愛に溢れた時間だった。(佐藤久理子)

トップガン マーヴェリック」は、5月27日に日米同時公開。

フォトギャラリー

トム・クルーズ の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

マフィア、地方に左遷されるの注目特集 注目特集

マフィア、地方に左遷される NEW

【しかし…】一般市民と犯罪組織設立し大逆転!一転攻勢!王になる! イッキミ推奨の大絶品!

提供:Paramount+

外道の歌の注目特集 注目特集

外道の歌 NEW

【鑑賞は自己責任で】強姦、児童虐待殺人、一家洗脳殺人…地上波では絶対に流せない“狂刺激作”

提供:DMM TV

ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦いの注目特集 注目特集

ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い NEW

【全「ロード・オブ・ザ・リング」ファン必見の超重要作】あれもこれも登場…大満足の伝説的一作!

提供:ワーナー・ブラザース映画

ライオン・キング ムファサの注目特集 注目特集

ライオン・キング ムファサ

【全世界史上最高ヒット“エンタメの王”】この“超実写”は何がすごい? 魂揺さぶる究極映画体験!

提供:ディズニー

中毒性200%の特殊な“刺激”作の注目特集 注目特集

中毒性200%の特殊な“刺激”作

【人生の楽しみが一個、増えた】ほかでは絶対に味わえない“尖った映画”…期間限定で公開中

提供:ローソンエンタテインメント

【推しの子】 The Final Actの注目特集 注目特集

【推しの子】 The Final Act

「ファンを失望させない?」製作者にガチ質問してきたら、想像以上の原作愛に圧倒された…

提供:東映

映画を500円で観る“裏ワザ”の注目特集 注目特集

映画を500円で観る“裏ワザ”

【知って得する】「2000円は高い」というあなただけに…“超安くなる裏ワザ”こっそり教えます

提供:KDDI

モアナと伝説の海2の注目特集 注目特集

モアナと伝説の海2

【モアナが歴代No.1の人が観てきた】神曲揃いで超刺さった!!超オススメだからぜひ、ぜひ観て!!

提供:ディズニー

関連コンテンツをチェック

シネマ映画.comで今すぐ見る

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版 NEW

内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。

aftersun アフターサン

aftersun アフターサン NEW

父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。

HOW TO HAVE SEX

HOW TO HAVE SEX NEW

ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。

愛のぬくもり

愛のぬくもり NEW

「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。

痴人の愛 リバース

痴人の愛 リバース NEW

奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。

卍 リバース

卍 リバース NEW

文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。

おすすめ情報

映画.com注目特集 12月17日更新

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る

シネマ映画.comで今すぐ見る

他配信中作品を見る