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ベネチア2冠、各国で賛否両論を巻き起こした“最悪”のリアリティ描くディストピアスリラー「ニューオーダー」6月4日公開

2022年4月1日 20:00

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「世界は極限状態に追い込まれている」
「世界は極限状態に追い込まれている」
(C) 2020 Lo que algunos sonaron S.A. de C.V., Les Films d’Ici

第77回ベネチア国際映画祭で審査員大賞を受賞した「NUEVO ORDEN(英題:NEW ORDER)」が、「ニューオーダー」の邦題で、6月4日公開される。

広がり続ける経済格差とそれがもたらす社会秩序の崩壊という、今まさに我々が直面している危機的状況を描くディストピアスリラー。長編デビュー作から4作品連続でカンヌ国際映画祭に正式出品され、コンペティション部門での脚本賞を含む3冠を獲得しているメキシコのミシェル・フランコ監督の最新作。第77回ベネツィア国際映画祭で審査員大賞など2冠を受賞しながらも、各国の映画祭で激しい賛否両論を巻き起こした。

ごく普通の人間の人生がふとしたきっかけで崩壊の危機に瀕していく様を、冷徹な視線で描いてきたフランコ監督は「我々の暮らすメキシコに限らず、世界は極限状態に追い込まれている。まるで日々ディストピアに近づいているようにね。そしてパンデミックによって事態が更に悪化したことで、期せずしてこの作品は時代に即したものになってしまったんだ」と語る。

夢に見た結婚パーティー。マリアンにとって、その日は人生最良の一日になるはずだった。裕福な家庭に生まれ育った彼女を祝うため豪邸に集うのは、着飾った政財界の名士たち。一方、マリアン宅からほど近い通りでは、広がり続ける貧富の格差に対する抗議運動が、今まさに暴動と化していた。その勢いは爆発的に広がり、遂にはマリアンの家にも暴徒が押し寄せてくる。華やかな宴は一転、殺戮と略奪の地獄絵図が繰り広げられる。そして運良く難を逃れたマリアンを待ち受けていたのは、軍部による武力鎮圧と戒厳令だった。

6月4日から、渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。

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