パンデミックがあぶり出す“性” 過激なベルリン最高賞「アンラッキー・セックスまたはいかれたポルノ 監督〈自己検閲〉版」4月23日公開
2022年1月24日 18:00

第71回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したルーマニアの鬼才ラドゥ・ジューデ監督作「アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ 監督〈自己検閲〉版」が、4月23日から公開されることがわかった。
終わりの見えないコロナ禍の息苦しさとインターネット、SNSにより瞬時に情報が駆け巡り錯綜する現代社会。セックスという極私的で本能的な行動が、ひとたび他人の目に晒されることで事態が思いもよらない方向へ転がっていく様を描く怪作で、世界が同時に経験したパンデミックと社会の閉塞感を背景に、“卑猥”とは何か?と問いかける。
ベルリン国際映画祭は、冒頭のあけすけな本番セックスシーンに始まる、この挑戦的なルーマニア映画「アンラッキー・セックスまたはいかれたポルノ 監督〈自己検閲〉版」に金熊賞を授与。その後、世界中で大きな反響を呼び、本年度アカデミー賞国際長編映画賞ルーマニア代表作品、さらにニューヨークタイムズが選ぶ2021年ベスト10の第2位(6位は「ドライブ・マイ・カー」)に選出されるなど、その快進撃は止まらない。
日本では「イメージフォーラム・フェスティバル 2021」で昨年特別上映後、その過激な内容に、日本での劇場公開は不可能と思われていたが、ジューテ監督本人の手により追加編集がなされ、ツインの映画配信サービス「JAIHO」配給第2弾作品として劇場公開が決定した。

“監督〈自己検閲〉版〉”と大々的に謳われた本作は、ただのぼかしやカットを追加しただけではなく、シーンの要所要所に「殺人シーンはOKで、フェラはNGだって?」「見られなくて残念!」「検閲版だよ!」といったアイロニカルで挑発的、ユーモア溢れるメッセージが文字通り本編に映し出されてゆくスペシャルバージョンとなっている。
名門校教師であるエミは、コロナ禍の街を彷徨い歩いていた。プライベートセックスビデオが意図せずネット上に流出し瞬く間に拡散。生徒や保護者の目に触れることになり、夜に控えた緊急招集の保護者会の前、事情説明のために校長宅に向かっていた。彼女の抱える不安や苛立ちは、すれ違う人々も共有する怒りと絶望、さらにはその街、引いては世界の感情そのもののようであった。猥雑で、汚れ、怒りを孕んだ空気が徐々に膨れ上がっていく。
4月23日から、シアター・イメージフォーラム他全国順次公開。なお、映画配信サービス「JAIHO」でジューデ監督特集が決定しており、19世紀初頭のロマとルーマニアの歴史を描き、第6回べルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した「アーフェリム!」(15)が2月17日から、さらに、1941年からのルーマニアの歴史的出来事を基に描かれた問題作「野蛮人として歴史に名を残しても構わない」(18)が、4月16日から共に60日間配信される。
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