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逆境にありながら懸命に生きるシングルマザー描く ケン・ローチ監督デビュー作「夜空に星のあるように」予告編

2021年11月22日 12:00

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シングルマザーのジョイを演じるキャロル・ホワイト
シングルマザーのジョイを演じるキャロル・ホワイト
(C)1967 STUDIOCANAL FILMS LTD.

格差や貧困、人種差別といった社会問題を多くとりあげ、労働者階級や移民たちに寄り添う映画を撮り続けるイギリスの巨匠ケン・ローチ監督が、1967年に発表した劇場映画デビュー作「夜空に星のあるように」の予告編が公開された。

ロンドンの労働者階級に生まれた18歳のジョイは、泥棒稼業で生計を立てている青年トムと成り行きで結婚し、妊娠。しかしトムは生まれたばかりの赤ん坊にも無関心で、ジョイにも暴力をふるう始末だった。そんな夫に嫌気がさしていたある日、トムはついに逮捕され、ジョイは叔母の家に居候させてもらうことになる。そこに夫の仲間だったデイヴが訪ねてくる。優しいデイヴにひかれたジョイは、彼と一緒に暮らし始めるが、デイヴもまた強盗事件で逮捕されてしまう。ジョイは獄中のデイヴに手紙を書き続けながら、幼い息子とともに懸命に生きていく。

予告編では、キャロル・ホワイト演じるシングルマザーのジョイが、恋人のデイヴと生活を共にする姿が切り取られている。幼い息子にも優しいデイヴとの、貧しくも笑顔あふれるあたたかい生活。しかし、窃盗で捕まったデイヴは懲役12年を言い渡される。悲しみに暮れて裁判所を後にするジョイ。ロンドンの労働者階級街を、幼い子どもの手を引いて歩く姿と共に、ドノヴァンがこの映画のために提供したテーマ曲「Poor Love」が流れる。一貫してイギリスの労働者を描き続けてきたローチ監督が、本作でもドキュメンタリーのようなリアルなまなざしで、市井の人々の姿を映し出しているのが確認できる。

夜空に星のあるように」は、12月17日から新宿武蔵野館ほか全国順次公開。

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