新旧名優の2人が演技プランなしで挑んだ重要シーン 「モーリタニアン 黒塗りの記録」分析動画
2021年10月19日 17:00
ジョディ・フォスター、ベネディクト・カンバーバッチが共演する「モーリタニアン 黒塗りの記録」の解説映像が披露された。ケビン・マクドナルド監督、フォスター、タハール・ラヒムの3人がリモートで緊急集合し、本編シーンを分析していく。
モハメドゥ・ウルド・スラヒの著書「グアンタナモ収容所 地獄からの手記」を題材に、グアンタナモ収容所に収監されたモーリタニア人の青年モハメドゥ(ラヒム)と、彼を救うべく奔走する弁護士たちの姿を描く。
分析動画では、ナンシー・ホランダー弁護士(フォスター)が、グアンタナモ収容所でモハメドゥと面会する重要シーンを取り上げている。モハメドゥの無罪を信じていたナンシー弁護士は、何かを隠すかのように苦悩するモハメドゥに対して疑念を抱き、困惑と動揺の眼差しで感情を露わにする。一方のモハメドゥも気持ちを高ぶらせて席から立ち上がり、ナンシー弁護士に襲い掛かりそうな勢い。まさに一触即発のひりついたスリリングな場面といえる。
本作でフォスターは第78回ゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞し、タハールは主演男優賞にノミネートされた。タハールにとっても面会シーンは特に印象深かったようで「あのシーンは2人とも演技プランなしで挑んだ。とても奇妙で不思議な時間だった。脚本通りに演じるのとは違う。感情のままに動いて、それに相手が反応する。その相手がジュディで本当に幸運だったよ」と感謝しきりだ。
そのほか、新旧ふたりの名優がどのような心境と心情でキャラクターとシーンを作り上げたのかにも言及している。
「モーリタニアン 黒塗りの記録」10月29日から全国公開。