園子温のインディーズ最新作「エッシャー通りの赤いポスト」12月25日公開 映画ポスター史上最多57キャラ登場
2021年9月30日 07:00

園子温が監督・脚本・編集・音楽を手掛けた新作「エッシャー通りの赤いポスト」の公開日が12月25日に決定、ポスタービジュアルがお披露目された。オーディションで選ばれた役者の卵たちと創り上げた遊び心と映画愛あふれる物語で、ポスターは、選抜された51人が演じたキャラ含む総勢57人をイラスト化し、映画ポスター史上最多キャラが描かれている。
園監督がワークショップに参加した役者たちと作り上げた本作は、鬼才のカリスマ映画監督・小林正の新作映画のオーディションに参加した有名無名の役者たちそれぞれの物語が”赤いポスト”を起点に展開していくという作品だ。
これまで一度もワークショップを行ったことがなかった園監督がワークショップを行うらしいという噂は、役者の間に瞬く間にひろがった。ワークショップの応募としては異例となる697人の志願者が殺到。すべての応募書類に園監督が目を通し、書類選考を通過した478人の役者の面接を実施。第一次演技面談で95人に、第二次演技面談で最終51人が選ばれた。
園監督がワークショップを行うと決まった当初から、最終的に映画作品が作られることは決まっており、劇中でもオーディションのシーンを軸に描かれることから、参加した役者たちは、ワークショップの面接時から「すでに本編撮影がはじまっている?」と錯覚してしまう環境にあったそうだ。本作で、カリスマ映画監督・小林役を務める山岡竜弘は、ワークショップの面接時点から、本来、園が座る“監督席”に座り「園子温」として面接され、監督本人は清掃のおじさんを装って現場で様子をうかがっていたというエピソードも。
本作の撮影は、園子監督のハリウッドデビュー作、10月8日公開の「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」の撮影前となる2019年8月に行われた。「エッシャー通りの赤いポスト」に出演し、可能性を見出された役者たちの中には、その流れから「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」に出演、ハリウッドデビューを果たすことになった役者も。「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」に出演した山岡は「まさか、ニコケイとソフィア・ブテラと共演することになるとは」と、ワークショップに参加してからの激変した人生に、今も興奮と驚きを隠せない様子で話している。
藤丸千、黒河内りく、モーガン茉愛羅、山岡竜弘、小西貴大、上地由真、縄田カノン、鈴木ふみ奈ら役者の卵たちのほかに一般応募から参加し、ワークショップの役者選抜51人に選ばれた藤田朋子、田口主将や、園組常連としてキャスティングされた吹越満、渡辺哲、諏訪太朗が参加。すでに、世界12の国際映画祭で上映され、昨年10月に開催された第49回モントリオール・シネヌーヴォー映画祭で観客賞を受賞。12月25日からユーロスペースほか全国で公開。
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