終戦後約30年もなぜジャングルから日本に帰らなかったのか? 実在の元兵士を描いた「ONODA」特報&コメント公開
2021年9月27日 12:00
1974年3月、終戦後約30年の時を経て帰還し「最後の日本兵」と呼ばれ、社会現象にもなった旧陸軍少尉・小野田寛郎氏の潜伏期間の史実を元にフランス人監督アルチュール・アラリが映画化した「ONODA 一万夜を越えて」の特報と著名人らのコメントが公開された。
第74回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」オープニング作品に選出された本作は、終戦後も任務解除の命令を受けられないまま、フィリピン・ルバング島にて約30年間を過酷なジャングルの中で過ごした小野田とその仲間のサバイバル生活を描く。ダブル主演を務めた遠藤雄弥と津田寛治が満身創痍でジャングルでの小野田寛郎役に挑み、その他にも仲野太賀、松浦祐也、千葉哲也、カトウシンスケ、井之脇海、足立智充、吉岡睦雄、伊島空、森岡龍、諏訪敦彦、嶋田久作、そしてイッセー尾形ら実力派俳優陣が出演し、カンボジアの地で約4カ月の撮影に挑んだ。
特報は、22歳でルバング島に着任し秘密戦の実行の命を受けた小野田が、命の危険と友の死に傷つき、精神を蝕まれながらも「玉砕は一切まかりならん」という上司の命令を守り続ける想像を絶するようなジャングルでの日々が垣間見える映像だ。
サエキけんぞう(作詞家、アーティスト)
その類稀なる屈強な精神を問い続けられる3時間。
しかし本作の鑑賞を経て想わされるのは、
小野田さんや仲間の生きた途方もない30年…実に約1460倍の時間。
そんな日本人の精神の記憶と歴史を描いてくれた、
フランスの監督に感謝したい。
清水崇(映画監督)
すべての人間の悲劇、戦争の無意味さ虚しさを超えて、私はこの男に深い敬意を抱く。
そして、目前に大自然があるにも関わらず、戦争に没入するしかない近代人の「脳優位」の狂気に、心底哀しみを感じる。
名越康文(精神科医)
平和も死も受け入れられなかった男の物語を美しく描き出している。
★★★★★ リベラシオン(フランス紙)
★★★★ カイエ・デュ・シネマ(フランスの映画批評誌)
「ONODA 一万夜を越えて」は、10月8日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。
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