第78回ベネチア国際映画祭、リドリー・スコット新作「最後の決闘裁判」に大反響
2021年9月12日 15:00

9月11日に閉幕した第78回ベネチア国際映画祭のオオトリを飾る作品として、リドリー・スコットの新作「最後の決闘裁判」がアウト・オブ・コンペティションで上映され、大きな反響を巻き起こした。
また上映に先立ちスコット監督は、今年ベネチア国際映画祭がカルティエとともに新設したカルティエ・グローリー・トゥ・ザ・フィルムメーカー・アワードを受賞。「これまで多くの映画から影響を受けてきたことが、わたしの長いキャリアを作ってきた。この賞はとても光栄です」と語った。
「最後の決闘裁判」は、14世紀のフランスで実際にあった話を元にした小説の映画化で、脚本には24年ぶりにタッグを組んだマット・デイモンとベン・アフレックが参加している。もともとふたりの企画であり、スコット監督を誘ったのもデイモンだという。
百年戦争のさなか、歴史に残る事件として語り継がれている騎士カルージュ(デイモン)とル・グリ(アダム・ドライバー)の決闘裁判は、カルージュの妻、マルグリット(ジョディ・カマー)が、夫の不在を狙ったル・グリから性的な乱暴を受けたと主張し、男ふたりが名誉を掛けた決闘に臨む。カルージュが負ければ、マルグリットは火あぶりの刑を受ける。映画では男同士のエゴと虚飾、暴力にまみれた社会で、身の潔白を主張したマルグリットが物語の中心となり、3つの章によって、ひとつの事柄が3人の異なる視点から語られる。誰の主張が真実かわからないサスペンスに引き込まれると同時に、スコット監督らしい緊張感あふれる荒々しいアクションシーンも見ものだ。

同日おこなわれた記者会見には、スコット監督とともにジョデイ・カマー、アフレックとデイモンらが参加。スコット監督は、「マットから電話があり、この物語のことを聞いた。彼は『羅生門』のように、ひとつの出来事が3つの異なる視点から語られると話してくれて、わたしはそこに惹かれた」と、経緯を語った。一方アフレックは、「マルグリットのキャラクターはとても勇敢で強く、危険を覚悟で正義を求める。観ている側に共感が生まれて欲しいし、違った見方が必要なのだということを我々に思い起こさせることを願った」と説明。続いてカマーの演技を絶賛した。
本作は10月15日から全国公開予定。現代の#MeTooにも通じるテーマは、観る者に大きなインパクトをもたらすだろう。(佐藤久理子)
フォトギャラリー

PR
©2025 Disney and its related entities
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ジュラシック・ワールド 復活の大地
【超絶パワーアップ】マジ最高だった!! 究極のスリル、圧倒的な感動、限界突破の興奮!!!
提供:東宝東和

日本よ、これが本物の“悪”だ
【拷問、殺人、裏切り、粛清】超刺激的な“史上最大ヒット作”、観たらすごかった…!
提供:JCOM株式会社

何だこのむちゃくちゃ“刺さる”映画は!?
【尋常でなく期待してる】“命より大事な誰か”のためなら、自分の限界を超えられる。
提供:ディズニー

個人的に“過去最高”!!
【たった“1秒”が爆発的に話題になった映画】実際に観たら…全てが完璧、全編がクライマックス
提供:ワーナー・ブラザース映画

傑作SFアドベンチャー、無料放送!
【製作費1億7000万ドル超の大作】近代文明崩壊、人々の運命は…(提供:BS10 スターチャンネル)