独裁国家のリアルをユーモラスに描き過ぎ北朝鮮が激怒! 監督が出禁になったドキュメンタリー「ザ・レッド・チャペル」11月27日公開
2021年9月9日 18:00
第2代国連事務総長ダグ・ハマーショルドの死の真相を追求した「誰がハマーショルドを殺したか」、平凡な一般市民が北朝鮮の武器闇取引の実態を暴き出した「THE MOLE」などで注目されるデンマークのジャーナリストでドキュメンタリー作家のマッツ・ブリュガー監督が、2009年に初めて手がけた長編ドキュメンタリー映画「ザ・レッド・チャペル」が11月27日に公開されることが決定。予告編とポスタービジュアルがお披露目された。
ラース・フォン・トリアーのゼントロッパ・プロダクションズが製作した本作は、第26回サンダンス映画祭ワールドシネマ・ドキュメンタリー部門審査員賞など数々の賞を獲得。ダークなユーモアで独裁国家・北朝鮮のリアルを描き過ぎ、ブリュガー監督は以後、北朝鮮から出入り禁止処分となった。
北朝鮮の独裁国家としてのリアルな実態を暴いたブリュガー監督。知られざる北朝鮮の人々の素顔を暴くため、異文化交流と称して舞台公演の許可を得ることに成功し、韓国系デンマーク人で脳性麻痺を持つヤコブとシモンの2人のコメディアンと共に北朝鮮に向かう。熱烈な歓迎を受ける一方で、彼らの行動は常に監視され、本番までの間にヤコブとシモンのコントは幾度となく修正を加えられる。そんな中、ヤコブが金日成広場で行われる軍事パレードに参加させられることになる。軍事パレードの圧倒的な威圧感に、ブリュガー監督もさすがに恐れを抱く。
ポスターは、北朝鮮の課外学習機関、「万景台学生少年宮殿」の前で、笑顔の女子学生と凛々しく写るヤコブとシモンをメインにしたデザイン。予告編は、北朝鮮の人々となじんでいるように見えるふたりが映った衝撃の映像が満載となっている。
「ザ・レッド・チャペル」は、11月27日から渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開予定。