桑田佳祐「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」を製作陣が熱望、佐藤健&阿部寛共演作の主題歌に決定
2021年7月6日 07:00
桑田佳祐の楽曲「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」が、佐藤健と阿部寛の共演作「護られなかった者たちへ」の主題歌に決定した。あわせて、同楽曲が流れる新予告編(https://youtu.be/e8Smm4cnyY8)も公開された。
本作は瀬々敬久監督が、「このミステリーがすごい!」受賞作家・中山七里氏の小説を映画化したもの。東日本大震災から10年が経った宮城・仙台で、全身を縛られたまま餓死させられるという不可解な連続殺人事件が発生する。捜査線上に浮上したのは過去に起こした事件で服役し、出所したばかりの男・利根(佐藤)。刑事の笘篠(阿部)は利根を追いつめるが、決定的な証拠がつかめないまま第3の事件が起きようとしていた。
「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」は、2011年に発売された桑田佳祐の4枚目のオリジナルアルバム「MUSICMAN」に収録されている。同9月、東日本大震災の被災地にエールを送るために敢行された「桑田佳祐『宮城ライブ~明日へのマーチ!!~』」のアンコールでも歌われた。会場となったセキスイハイムスーパーアリーナは震災当時、被災地最大の遺体安置所として使用されていた。そして一般利用再開後初のライブでもあった本公演で、桑田は「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」を披露した。
映画の製作陣は「震災から10年目の宮城を舞台にした本作で、ぜひ桑田さんに主題歌で参加いただきたい」と、プロジェクトのスタート段階から桑田とのタッグを熱望していたという。「現在(いま)がどんなにやるせなくても 明日(あす)は今日より素晴らしい」という歌詞は、それぞれの思いを抱えて生きる登場人物たちに寄り添い、感動の余韻を一層深いものにしている。
予告編は、利根が泥水に顔を押しつけられながら「ふざけるな!」と叫ぶ、衝撃のカットでスタート。そして笘篠が、利根を雨のなかで追いかけるなど、鬼気迫るシーンが続く。しかし映像の後半では、「本当は心の優しい……私の知っている利根泰久はそういう人間です」「死んでいい人なんていないんだ」という意味深なセリフ、利根の幸せそうな表情も垣間見える。「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」のメロディにのせ、心揺さぶる物語を予感させる仕上がりとなった。
「護られなかった者たちへ」は、10月1日に公開。瀬々監督と筒井竜平プロデューサーが主題歌に寄せたコメントは、以下の通り。
震災のあった3月11日の夜、被災地のあちこちで星空がものすごく綺麗だったという証言が多くあった。「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」を聞いて、まず頭に浮かんだのがそんな光景です。桑田さんのこの曲は追悼の歌のようでありながら、生きることの大切さをさりげなく差し出している。震災の直前に出された楽曲でありながら、震災以降の自分たちの心情にピタリと当てはまる気がする。「時代(とき)時は移ろう この日本(くに)も変わったよ」だけど、――「現在(いま)がどんなにやるせなくても 明日(あす)は今日より素晴らしい」。震災からコロナ禍、まさに今を生きる多くの人々を支えてくれるこの楽曲が、映画に大きな思いを授けてくれたと思っています。
東日本大震災から半年後の2011年9月10、11日に宮城県はセキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ・21)で開催された、「桑田佳祐『宮城ライブ~明日へのマーチ!!=』」。
遺体安置所となっていた場所の再開であり、また桑田さん自身の病気からの復活の場でもあったあのライブのアンコールで、「故郷」(ハーモニカ演奏)からの「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」という象徴的なブロックは、深く深く心に染みわたるもので、その後も忘れえぬ体験となりました。
あれから10年という時を経ようとしている中で、宮城を舞台にしたこの映画の開発をスタートした時から、映画化が成就した暁には、桑田さんに主題歌での参加をぜひお願いしたいと考えていました。2011年2月にリリースされたアルバム「MUSICMAN」に収録されているこの楽曲は、この10年という月日の中でたくさんの人に聞き継がれ、たくさんの思いが寄せられ、この先もずっと愛されていく楽曲であると思います。映画の物語にはもちろんのこと、見ていただく観客の皆様にも、そっと寄り添ってくれる存在です。
ままならないことが多い世の中で、それでも前を向いて歩いて行こうとする私達にとって、最高のエールとなるこの楽曲を映画の中でも堪能いただければ幸いです。
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