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ベテラン・藤田弓子と出会い“引き算”の演出を経験した竹中貞人監督作「羊と蜜柑と日曜日」

2021年4月1日 14:00

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竹中貞人監督と藤田弓子
竹中貞人監督と藤田弓子

竹中貞人監督の初の劇場用映画「羊と蜜柑と日曜日」が、東京・アップリンク吉祥寺で公開中だ。ベテランの藤田弓子とオーディションで選ばれた子役の野澤しおりが絶妙のコンビネーションを見せる、老婆と早逝した夫の記憶を持つ少女との寓話(ぐうわ)的なラブストーリー。日本映画の次代を担う竹中監督と藤田に話を聞いた。

発想の起点は、「みっちゃん」と呼んで慕っていた大叔母(祖父の妹)の死だった。

竹中監督「みっちゃん夫婦には子供がいなくて、僕たち親戚の子を孫のようにかわいがってくれて、僕も大好きでした。亡くなった時、みっちゃんは生まれ変わってどこかで生きていると思えるだけで幸せだったので、信じるだけで幸せと思えるテーマで映画を作ろうというところからスタートしました」

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田舎で独り暮らしをしている玉枝の前に、若くして亡くなった夫の清志郎の記憶を持って生まれてきたという少女さくらが現れる。当然、玉枝は信じないが、2人にしか分からない思い出話や歌を次々に披露するさくらに驚くばかり。意を決して、生前に約束し果たせなかった逆さ富士を見に行く旅に出る。夫の生まれ変わりが少女という設定が斬新だ。

竹中監督「スタッフにはツッコまれましたけれど、生まれ変わりに決まりはないですよね。異質のラブストーリーを描きたいという思いがあって、老人と少女が普通に歩いていたらおばあちゃんと孫に見えるけれど、実は夫婦という、少女なのに男性に見えるシーンをいかに撮れるかというところで勝負しました」

脚本を執筆後、玉枝役として頭に浮かんだのが藤田。それまでプロの俳優と仕事をした経験がなくオファーもダメ元だったが、藤田は即快諾したという。

「若い人たちが何かをやろうとしているところに参加できるだけですごくうれしくて、最初にやりますと言ってから脚本を読みました。旦那さんが女の子という絶対にあり得ない取り合わせが面白い。よく私を見つけてくれましたという感じです」

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撮影は静岡・小山町の協力を得て全編ロケ。竹中監督にとって、「さびしんぼう」や「泥の河」などで知られるベテラン女優に対する演出は新鮮な体験。藤田もその現場を、心から楽しんだようだ。

竹中監督「今まで同世代と撮ってきたインディーズ映画では、自分がこうしてほしいという足し算の演出でした。でも、今回は藤田さんが本読みの段階で玉枝が形としてでき上がっていた状態だったので、引き算の中で演出するという初めての経験でした」

藤田「同級生や先輩、プロデューサーが監督のことを大好きで、一生懸命応援している感じがすごくよく分かって楽しい現場でした。この年でこの役をやれて本当に良かった」

商業映画デビューを果たし、「一つ一つステップを上がっていく段階を楽しんでいけたら」と先を見据える竹中監督。周防正行監督や矢口史靖監督の作品が自身のルーツだといい、あこがれでもある。

「見終わった時に、日常のありがたさを改めて感じられる映画が作りたいとすごく思っています。そういうテーマで描き続けることが、自分の作家性だと感じています」

すると、藤田がリクエストを出した。

「いつも同じ人が出ているというのはあまり好きじゃないから、次じゃなくて、次の次くらいにまた出してね。年をとっても動けてセリフが覚えられればなんとかなります。また出られると思うと元気でいられるから」

羊と蜜柑と日曜日」は48分の中編。次は初の長編を見たい期待が高まった。同作はアップリンク吉祥寺に続き、4月10日から横浜シネマリンでも上映される。

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