【ゴールデングローブ賞テレビ部門】「ザ・クラウン」が4部門受賞で圧勝
2021年3月1日 15:06
ハリウッド外国人記者クラブ(HFPA)が主催する第78回ゴールデングローブ賞授賞式が2月28日(現地時間)、バーチャル形式で開催され、「ザ・クラウン」が4部門で受賞し、圧巻の強さを見せつけた。
「ザ・クラウン」は、英国史上最高齢君主としていまなお絶大な影響力を持つエリザベス2世の人生を題材にした伝記ドラマ。今年の同賞の対象であるシーズン4では、チャールズ皇太子とダイアナ妃の波乱万丈の恋愛と結婚生活が題材となった。ドラマカテゴリーで最多6ノミネートを果たしており、作品賞、主演男優賞(チャールズ皇太子役のジョシュ・オコナー)主演女優賞(ダイアナ妃役のエマ・コリン)、助演女優賞(マーガレット・サッチャー役のジリアン・アンダーソン)の4部門を獲得した。
コメディ/ミュージカルカテゴリーで最多5部門にノミネートされていた「シッツ・クリーク」は、作品賞と主演女優賞の受賞に留まった。主演男優賞は「テッド・ラッソ 破天荒コーチがゆく」のジェイソン・サダイキスが受賞。同作は、サッカーに関する知識も経験のないアメリカ人コーチが、英プレミアリーグのサッカーチームの立て直しに奮闘するさまをコミカルかつハートフルに描いた。
サダイキスは、ほかのノミニーがスマートカジュアルな装いで登場するなか、妹のダンス&ワークアウトスタジオの商品だというカラフルなフーディ姿で参加。受賞に心底驚いた様子で、「クレイジーだ、信じられない」としどろもどろでスピーチを始め、「謙虚な意見を申し上げると、最高の俳優とは、一緒に演技をしている人たちのことだと思います。共演者の方々が僕を“最高(Bestにかけて)”の俳優にしてくれたとは言わないけれど、僕がなり得ると思っていたよりマシな俳優にしてくれたのだと思います」とコメント。その後、まとまらないスピーチを同部門のノミニーであるドン・チードルにからかわれ、「確かにそろそろおしまいにするべきだね(笑)」とユーモアたっぷりに締めくくった。
また、ミニシリーズ/テレビ映画カテゴリーでは、前評判の高かった「クイーンズ・ギャンビット」が作品賞と主演女優賞(アニヤ・テイラー=ジョイ)に輝いた。主演男優賞は、「ある家族の肖像 アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー」マーク・ラファロが受賞。主人公が妄想型統合失調症の双子の兄を支えるなかで直面する試練と不幸を通じて、裏切りと許し、自己犠牲といったテーマを描いた今作で、ラファロは双子の兄弟を1人2役で演じた。
第78回ゴールデングローブ賞(テレビ部門)の結果は以下の通り。
▽主演男優賞(ドラマ) ジョシュ・オコナー「ザ・クラウン」
▽主演女優賞(ドラマ) エマ・コリン「ザ・クラウン」
▽作品賞(コメディ/ミュージカル) 「シッツ・クリーク」
▽主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ジェイソン・サダイキス「テッド・ラッソ 破天荒コーチがゆく」
▽主演女優賞(コメディ/ミュージカル) キャサリン・オハラ「シッツ・クリーク」
▽作品賞(リミテッドシリーズ/テレビムービー部門) 「クイーンズ・ギャンビット」
▽主演男優賞(ミニシリーズ/テレビ映画) マーク・ラファロ「ある家族の肖像 アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー」
▽主演女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画) アニヤ・テイラー=ジョイ「クイーンズ・ギャンビット」
▽助演男優賞 ジョン・ボイエガ「Small Axe(原題)」
▽助演女優賞 ジリアン・アンダーソン「ザ・クラウン」