Netflix、人気ドラマ「ザ・クラウン」への「フィクション」注意書き要請を拒否
2020年12月11日 11:00

Des Willie / Netflix
11月に世界配信されたNetflixの人気ドラマ「ザ・クラウン」シーズン4が、イギリスで論争を呼んでいる。
「ザ・クラウン」は、英国史上最高齢君主としていまなお絶大な影響力を持つエリザベス2世の人生を題材にした伝記ドラマ。シーズン4では、チャールズ皇太子とダイアナ妃の波乱万丈の恋愛と結婚生活が題材となっており、当事者でしか知り得ない詳細が事細かに描かれていることから、歴史のねつ造との批判が噴出している。
こうした声を受けて、イギリスのデジタル・文化・メディア・スポーツ省のオリバー・ダウデン長官は、英The Mail on Sundayで、「これは美しく制作されたフィクションの作品なので、ほかのテレビ作品と同様に、Netflixは冒頭で本作がフィクションであることを明確にする必要があります」「そうしないと、これらの出来事を経験していない世代の視聴者が、フィクションを事実と勘違いしてしまうのではないかと憂慮しています」とコメントしていた。
これに対し、Netflixは米Deadlineに声明を発表。「私たちは『ザ・クラウン』がドラマ作品であると伝えてきました。そのため、会員のみなさんが、このドラマが歴史的な出来事に基づいたフィクションであると理解しているとの自負があります。免責事項を追加する予定も、その必要性もありません」と立場を表明した。
なお、「ザ・クラウン」はシーズン6で完結することが発表されている。
(映画.com速報)