成田凌×松居大悟監督「くれなずめ」主題歌はウルフルズ! “狭間の時間”をとらえた予告完成
2021年2月3日 08:00
成田凌が主演し、松居大悟が監督・脚本を務める映画「くれなずめ」の公開日が、4月29日に決定。あわせて、ポスターと予告編が披露され、人気バンド「ウルフルズ」が書き下ろし主題歌「ゾウはネズミ色」を提供していることがわかった。
松居監督自身の実体験をモチーフに書かれた完全オリジナルの舞台劇を映画化。友人の結婚式で余興を披露するために久々に集まった高校時代の旧友たちが歩く、結婚式の“披露宴から二次会までの狭間”を描いている。成田のほか、高良健吾、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹、前田敦子、城田優、飯豊まりえ、内田理央、小林喜日、都築拓紀(四千頭身)らが出演している。
予告は、高校時代からの仲間6人がが意気消沈して披露宴の会場を後にする光景から始まる。ウルフルズの楽曲「それが答えだ!」をバックに、披露宴の余興として“赤フンダンス”を披露するも大スベリし、招待客からドン引きされてしまったのだ。
「あれやって二次会行けます?」と動揺する大成(藤原)に対し、吉尾(成田)は「俺ら素人なんだしさ、一生懸命やったんだからそれで良くない?」と答える。二次会が始まるまでの“狭間の時間”を持て余す光景に続き、映像は12年前の描写に転じる。“しょーもない”が最高に楽しかった過去の日々――しかし、映像は再び現代へと切り替わり、カラオケボックスにいる吉尾が「ずっと気になってたんだけど、もしかして俺って……」と意味深な発言をする場面を切りとっている。
ポスターは、久々の再会を果たした後、カラオケボックスで熱唱する6人の姿を活写。「思い出にするくらいなら忘れてやる」「過去を書き換えろ」という寂しさを強がりで吹き飛ばそうとする男たちの熱情が感じられる仕上がりだ。
「くれなずめ」は、4月29日から東京・テアトル新宿ほか全国順次公開。成田、松居監督、「ウルフルズ」のトータス松本のコメントは、以下の通り。
松居監督と2人で「やっぱ主題歌はウルフルズさんがいいよね」「バカなふりして聞いてみたらどうですか?」なんて話していました。ドラマの現場で初めてトータス松本さんとお会いしたときに、「くれなずめ見たで」って言ってくれて、「どんな曲がいいと思う?」って言ってくれたんです。すごくおしゃれで最高な返事をしてくれて、とてもテンションが上がってずっと出来上がりを楽しみにしていました。初めて聴いた時は、身体に染み込みながら響ききった感じがして、映画終わった後のエンドロールの風景で、この曲が入るのかと思ったら鳥肌が立ちました。
最後に面白い仕掛けもありますし、主題歌いいし、ほんとちょっとしか出てない人たちがものすごく豪華で最高の瞬間を与えてくれます。自分の作品にこんなことをいうのは照れくさいけど、期待してもらって良いと思いますので、観てください!
「ウルフルズは世界一だよ」
普段はモゴモゴしてるくせに、ウルフルズと岡本太郎の話をする時だけまっすぐな瞳で呟くアイツが、なんだか恥ずかしかった。友だちへの手紙みたいな映画だから、そのバンドの曲で、下手くそなりに一生懸命、赤フンで踊りたかった。体はだらしなくて口が半開きだったのは、余裕がなかったからだよ。過去を振り返ってばかりだからこそ、映画の最後にはそのバンドの最新曲が流れたらいいなぁなんて、成田君と夢みたいな未来を夢見ていた。
トータスさんは、ウルフルズは、この作品の編集版を見て、「書き下ろす」って言ってくれたんだ。「ゾウはネズミ色」なんてとんでもない名曲、どんだけお前のことわかってるんだよ。聞いた? なに? モゴモゴすんなよ。お前へのラブソングじゃねぇよ調子乗んなよ。みんなに見られるのはちょっともったいないけど、「やっぱりウルフルズは世界一だな」ってなるよ、きっと。
本当にありがとうございます。ありがとう以上の言葉があればいいのにって何度も思いました。
間違い続けて、映画「くれなずめ」を作ってよかったです。
劇中の「それが答えだ!」は、パパイヤ鈴木さんが振り付けを担当してくれた曲。PV用に皆で歌番組の現場とかでも空き時間に通路でずっと踊りの練習していた当時の思い出が蘇ってきました。映画の登場人物が嬉々としている姿が、若い頃の自分達をみているようで、嬉しくもあり、自分のことのように恥ずかしく思いました(笑)。主題歌「ゾウはネズミ色」はそんな「それが答えだ!」のアンサーソングを意識して作りました。
あれから約20年経って、「答えとは何か」と言えるようになっているかというと全然そんなことはない。生活していく上で色んなことは学ぶけど、「答え」には辿り着かないということが、昔よりもさらによく分かってきた。だけど「そういうもんなんじゃないの」と思っています。主題歌でかかる僕らの曲は、映画を観た後味を汚さないようにしないといけないのが大事。役者もみんなすごい良いし、ユーモアがあって面白い映画になっているので、この「ちょっとねじ曲がった青春群像劇」を楽しんでください。