綾野剛、熱く説く エンタメは「不急ではあっても不要ではない」
2020年11月14日 19:30
綾野剛と北川景子が11月14日、都内で行われた「ドクター・デスの遺産 BLACK FILE」の公開記念舞台挨拶に、メガホンをとった深川栄洋監督とともに登壇し、生中継された全国122館に駆け付けたファンに感謝のメッセージをおくった。
今作は、13日に全国347館で封切られた。綾野は「今日この場で皆さんの前に立てたことは奇跡だと思っています。皆さんに会えて本当に感謝します」と挨拶。北川も「昨日、公開初日を迎えることができ、お客様とこうして対面する舞台挨拶はすごく久しぶりで、やっぱりお客様の顔が見たくて私たちは映画を一生懸命撮影しているんだなと改めて感じました」と笑顔をのぞかせた。
原作は、「第8回 このミステリーがすごい!」で大賞に輝いた「さよならドビュッシー」でデビューを果たし、“どんでん返しの帝王”の異名を持つ中山氏のクライムサスペンス。物語の始まりは、終末期の患者ばかりが狙われる連続不審死事件。捜査に乗り出した犬養(綾野)と高千穂(北川)は、依頼を受けて患者を安楽死させる“ドクター・デス”と呼ばれる医者の存在にたどり着く。ある日、重度の腎臓病に苦しむ犬養の一人娘・沙耶香が、ドクター・デスに安楽死の依頼をしてしまう……。
深川監督は、ふたりの印象を「お互いのおとをよく理解しているなと感じ、それが本作で特殊なコンビの源になっているのかなと思いました。どのような演出をしても、お互いかぶらない演出を調節していました」と語ると、綾野は「(北川とは)すごく波長が合いますし、2回目の共演でもずっと前から友人だったような感覚が残っていました」と明かした。
一方の北川も、「高千穂は犬養についていって、暴走を止めたり、迷っていたら背中を押す相棒の役だと思っていたので、綾野さんがどう演じるかよく見て、自分がバランスを取れるといいなと思って演じていました」と述懐。これに対し、綾野は「観察のためにずっと盗撮されていました(笑)。いつ撮られていたんだろう? という写真までありました」と笑った。
また綾野は、最後に「こうした時間が続いていけば良いなと心から思いました。エンタテインメントは最初に不要不急にされるものだと痛感しました。でも、こうして今この場に立てたことは奇跡だと思いました。皆さんにこうしてお会いすると、エンタテインメントは不急ではあっても不要ではないと改めて思いました。また必ず会いましょう」と、熱く客席に呼びかけていた。
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