東京藝大大学院修了、シンガポール出身の気鋭監督が声なき表現に挑んだ「蛾の光」
2020年11月3日 16:30
東京藝術大学大学院映像研究科に在籍したシンガポール出身のリャオ監督が修了制作として発表した作品。話すことをやめ、声なき者の代弁者たらんとした若き女性ダンサーが、老芸術家との交流を通じ、母を失った自らの過去と対峙する。ヒロインの魂の道程を大胆な構成と発想で描く。
「ここ数年ダンスフィルムにかかわり、さまざまなダンサーや振付師に出会いました。非常に個性的な方が多く、彼らの内面の部分を映画で表現したいと思った。(本作主演の)ハ・ヨンミは韓国人なので日本語を話しません。藝大の卒業制作で、日本で撮らなければならないということで、ホウ・シャオシェン監督がトニー・レオンを起用した『悲情城市』を思い出しました。香港の人は広東語なので、マンダリン(中国標準語)を話さなくてもうまくいった。私もそういう発想で、作っていきました」と本作のきっかけと構想を明かす。
パントマイム役者のあらいは「映像作品にかかわったのはここ5年くらい。やりにくいところもあり、監督の目の中を見ながら監督の詩を見つめていく楽しさと重さがあった」と語り、即身仏としての死を選ぶという難役を演じたことについて「コロナ禍の前から、どうやって自分のパフォーマー人生に幕を下ろそうかと考えていました。この年なので、死を抱えながら生きているようなもの。僕自身のことを考えなければならず、演じているつもりなのにリアルな私だということがつらかった」と胸中を吐露。
劇中ではオリジナルのパフォーマンスを披露する場面もあるが、「本当は舞踏(が適切なの)ではないか、パントマイムでいいんですか? と、監督に聞きました。パントマイムは道化的なものなので、こういうのは大野一雄さんがやればいいんだろうなあと思っていましたし、自分のパフォーマンスをその場で見事に演じる、ということはないので、抵抗がありました。パントマイマーとして、絶対のマイムというものはない、ということを監督にわかってほしいという気持ちでしたね」と、これまでのキャリアとは異なる舞台での経験を回想していた。
ただのは「最初に脚本を読んだときに、すごく難しいなと思った。内面をダンスで表すことが、映像でどこまでできるのだろうかと。喜びをダンスで表現するミュージカルとも違いますし。監督のこともあまり存じ上げていなかったので、なんて難しいところに挑戦するのだろうと。でも、東京藝大大学院(出身)ですから、期待もありました。出演者全員に共通する苦しみやもがきがあるのだなと感じながら、監督の仰る通りに動きました。最後にヒロインがハミングした場面に救われたなと思いました」と撮影を振り返った。
第33回東京国際映画祭は、11月9日まで開催。
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