「ジャスティス・リーグ」サイボーグ役俳優と米ワーナーの対立が激化
2020年9月8日 12:00
[映画.com ニュース] 2017年製作のDC映画「ジャスティス・リーグ」でサイボーグ役を演じたレイ・フィッシャーが、ジョス・ウェドン監督ほか製作陣の撮影現場における不品行を告発した件で、同作の製作・配給元である米ワーナー・ブラザースが反撃に出た。米ハリウッド・レポーターが報じている。
フィッシャーは7月上旬、娘の急死を理由に途中降板したザック・スナイダー監督から引き継いで同作を完成させたウェドン監督を、「彼の現場でのキャストとスタッフへの対応は、下劣で虐待的でプロ意識に欠ける、受け入れがたいものだった」と自身のTwitterで告発。さらに、「そうした行いが許されたのは、ジェフ・ジョンズやジョン・バーグが見て見ぬふりをしたからだ」と、プロデューサーふたりを名指しで糾弾した。
これに対しバークは、米バラエティに宛てた声明で「我々が(ウェドン監督に)プロ意識に欠ける行動を許したなどということは、絶対にありえません」と強く反論したが、ジョンズとウェドン監督はいまだ沈黙を貫いている。
その後も度々、Twitterを通じてワーナーの製作陣に対する不満をぶちまけていたフィッシャーは先週も、DCコミックスの映画化を手がけるワーナー傘下であるDCフィルムズのウォルター・ハマダ社長に言及し、「ハマダはジェフ・ジョンズを守るために、ジョス・ウェドンとジョン・バーグを犠牲にしようとした」と批判ツイートを投稿していた。
これを受け9月4日(現地時間)、ワーナーは正式に声明を発表。ハマダ社長は、DC映画「ザ・フラッシュ(仮題)」への出演交渉を兼ねたミーティングの席で、フィッシャー本人から直接事情を聞き、親会社ワーナーメディアに調査を依頼すると約束し、その後すぐに内部調査をはじめた。しかし、フィッシャーがそれだけでは納得せず、独立した第三者機関による調査を別途要求したことを明かしたうえで、「フィッシャー自ら要請した第三者機関の調査員が、事情聴取を行うべく再三面会を求めているにも関わらず、断固としてリクエストに応じない」と、フィッシャーの非協力的な姿勢を厳しく追及した。
また、ワーナーは「フィッシャー氏のハマダ氏に関するコメントは事実無根。彼は誰も犠牲にしようとなどしていませんし、社長に着任する前に撮影を終えていた『ジャスティス・リーグ』に一切関わっていないことから、何ら意見を持ってもいません」と同氏を擁護。「フィッシャー氏から、彼の主張を裏づける具体的かつ確かな証拠はいまだ提供されていませんが、我が社は総力をあげて調査を続ける所存です」と徹底抗戦の構えを見せている。
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