「ゲーム・オブ・スローンズ」クリエイター、中国SF「三体」シリーズを実写ドラマ化
2020年9月3日 14:00
[映画.com ニュース] 米ストリーミング大手のNetflixが、中国発の世界的ベストセラー小説「三体」3部作の実写ドラマ制作にゴーサインを出した。制作を手がけるのは、社会現象を起こした大ヒットドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のクリエイターとして知られるデビッド・ベニオフとD・B・ワイスで、Netflixで壮大な物語が描かれていくことになりそうだ。
「三体」は、中国の作家リュウ・ジキン(劉慈欣) によるSF小説。人類に絶望した天体物理学者が宇宙に向けて発信したメッセージが、3つの太陽を持つ異星文明・三体世界に届いたことから壮大な物語に展開する。3部作で描かれる「三体」は、2014年に中国系アメリカ人作家ケン・リュウによる英訳が出版され、アジア人作家の作品として初めてヒューゴー賞の長編小説部門を受賞。バラク・オバマ前大統領やFacebookのマーク・ザッカーバーグCEOら、欧米の知識人が愛読していることでも知られる。
2019年にNetflixとオーバーオール契約を締結しているベニオフとワイスは、「ザ・テラー」のアレクサンダー・ウーとともに、実写ドラマ版「三体」の脚本執筆と制作総指揮を手がけることになる。
今回の制作発表に伴い、ベニオフとワイスは声明を発表。「リュウ・ジキンの3部作は、これまで私たちが読んだSFシリーズでのなかでももっとも野心的な作品であり、1960年代から世界の終末まで、この青く小さな地球から遠い宇宙の彼方まで、読者を長い旅路に連れ出してくれます。今後数年間かけて、本作を世界中の視聴者に届けることをとても楽しみにしています」と意欲を語っている。
「三体」の制作には、ベニオフとワイスの制作会社ビッグヘッド・リトルヘッドのほか、「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」や「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」のライアン・ジョンソン監督と、プロデューサーのラム・バーグマンが率いる製作会社Tストリート・プロダクション、ブラッド・ピットの製作会社プランBエンターテインメント、女優ロザムンド・パイクの製作会社プリミティブ・ストリークらも関与している。なお、原作者のリュウ・ジギンも、コンサルティングプロデューサーとして参加するという。
ベニオフとワイスは、18年に「スター・ウォーズ」新3部作の企画開発を行うと発表していたが、その後降板。「ゲーム・オブ・スローンズ」最終シーズンが厳しい批判にさらされたことがきっかけで、熱狂的なファンを持つ「スター・ウォーズ」の新作を手がけることに嫌気を感じるようになったと言われており、その後、高額の契約金を呈示したNetflixとタッグを組んでいる。
日本では、「三体」シリーズの第2部「三体II 黒暗森林」(上下2巻)が6月に刊行されている。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。