ハリウッドでの撮影再開は困難に カリフォルニア州が映像制作に影響与え得る検査基準を発表
2020年7月21日 13:00

[映画.com ニュース] 新型コロナウイルスの感染が再拡大している米カリフォルニア州が、映画やテレビ番組の製作、および撮影再開に多大な影響を与え得る新たな検査基準を発表した。米Deadlineなどが報じている。
同州保健福祉省は7月14日(現地時間)、緊急会見を開いた。新型コロナウイルス感染者の急増による深刻な検査キット不足と診断結果の遅延を認めたうえで、検査対象者を優先順位別に精査した4段階からなる新たな検査基準を発表。映画・テレビ番組の製作者の優先順位は低く設定されている。
優先順位で最上位となる「レベル1」の対象者は、新型コロナウイルス感染症ですでに入院中の患者と濃厚接触者。「レベル2」は、同感染症の症状がみられるすべての人、ならびに無症状だが次に該当する者:老人介護施設やホームレス・シェルターなどの感染リスクが高い施設の居住者と職員、在宅介護を含む医療従事者、感染者と頻繁に接触する救急隊員や警察官、消防士、刑務所など矯正施設の職員、および、手術前後の患者。
「レベル3」は、顧客と頻繁に接する機会がある、もしくは6フィート(約2メートル)の社会的距離を保つのが困難な環境にある小売業および製造業従事者(レストラン、食料品店、コンビニ、食品加工工場など)、公共交通機関の職員、教育機関の職員。最下位の「レベル4」は、公衆衛生局の監視下における検査所要時間(サンプル採取から結果が出るまでの時間)が48時間以内になった際にのみ適用されるという条件つきで、無症状だが感染リスクの高い職業に従事している、また、従業員の定期検査など、レベル1~3に該当しないすべての人が受けられるとしている。
ハリウッドのメジャースタジオやテレビ局の代表者からなるタスクフォースが6月中旬、全米50州の州政府に送った提案書に続き、全米俳優組合、監督協会、国際舞台演劇映画組合、トラック運転者組合などの各種労働組合は先ごろ、撮影再開および製作開始に際する安全対策を綴った「セーフ・ウェイ・フォワード(安全な今後に向けて)」なる独自のガイドラインを新たに作成した。
同提案書は「ワクチンが未だ開発されていないなかで安全に映画・テレビ製作を再開するにあたり、徹底した検査の実施は不可欠」と強調したうえで、すべてのキャストとスタッフに対し、撮影初日とその後の定期的な検査を義務づけるほか、キャストならびにその濃厚接触者らには最低でも週3回、その他のスタッフには週に1度の検査を義務づけている。
今回発表されたカリフォルニア州の新たな検査基準を見る限り、映画・テレビ番組の製作に携わる人は、「レベル3」もしくは「レベル4」に該当するものと思われるが、もし「レベル4」と判定された場合、州内での検査所要時間が48時間を下回るまで、スタッフもキャストも検査を受けられないということになり、業界が掲げている指針の実現など到底不可能だ。
映画産業の中心地ロサンゼルスを擁するカリフォルニア州が打ち出した新たな制限措置によって、本格的な再始動に向けた動きが停滞するのは免れそうにない。
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