トロント映画祭は映画館×オンラインのハイブリッドで開催
2020年7月16日 14:30

[映画.com ニュース] カナダのトロント国際映画祭が、通常の映画祭にオンラインを組み合わせたハイブリッド方式で開催すると発表した。
カナダ最大の都市で毎年9月に開催されるトロント国際映画祭は、最高賞にあたる観客賞を受賞した作品が頻繁にアカデミー賞作品賞を受賞することから、アカデミー賞レースを占ううえで重要な映画祭として位置づけられている。各配給会社はアカデミー賞狙いの注目作を送りこみ、毎年多くのセレブリティが駆けつける華やかな映画祭として知られている。
だが、45回目となる今年は、新型コロナウイルス感染拡大の煽りを受けて、規模縮小を余儀なくされた。アーティスティック・ディレクターであり共同代表のキャメロン・ベイリー氏は、「トロント国際映画祭は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けています」「ですが、私たちは本来のインスピレーションに立ち返ることで対処することにしました。映画界の最高のものをできるだけ多くの人に届けるという初心に立ち返ったのです」と、オンライン映画祭の導入を決めた理由を説明する。
9月10~19日の開催期間で、実際に映画館でプレミア上映が行われるのは最初の5日間だけだが、オンラインでは、全期間中デジタル試写やレッドカーペット、記者会見などの配信を行うという。また、ドライブインシアターや屋外上映などのイベントも企画している。
ラインナップは、長編映画50本、短編映画プログラム5本で、全タイトルは今夏発表される。ベイリー氏は、「今年9月、思慮深く、インパクトのあるプログラムをお届けできることに興奮しています」「このプログラムは、素晴らしいストーリーテリングというものは何事にも止めることはできないという私たちの信念を反映したものですから」と今年のラインナップに自信をのぞかせている。
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