【「ゴーストバスターズ」評論】マシュマロマンの登場シーンに改めて痺れる。これ考えた人は、本当の天才
2020年6月27日 14:00

[映画.com ニュース] 新型コロナウイルスの影響により、多くの新作映画が公開延期となり、映画ファンの鑑賞機会は減るばかりです。映画.comでは、「映画.comオールタイム・ベスト」(https://eiga.com/alltime-best/)に選ばれた、ネットですぐ見られる作品の評論を毎週お届けいたします。今回は「ゴーストバスターズ」です。
「ゴーストバスターズ」には、忘れられない、ちょっと苦い思い出があります。
1984年のある日、大学生だった私たちは友人宅に集結していました。「レンタルビデオ屋で『ゴーストバスターズ』を借りてきた。上映会やるぞ!」と連絡が来たからです。それは、日本での「ゴーストバスターズ」劇場公開前のことでした。公開前にビデオで新作映画が見られるなんて、ちょっと信じられないでしょ?
一同ワクワクのなか、上映が始まりました。しかしそのVHSは、観客の頭が映り込み、客席の声も入っている海賊版。アメリカのどこかの劇場で、三脚を立てて盗撮した、今で言うところの「映画泥棒案件」だったのです。そんな代物が、普通にレンタルビデオ屋で流通していた80年代……。
クライマックス、例のアイツが登場すると、ビデオ画面からは手を叩いて大爆笑する観客の声が。しかし、我々が見ている盗撮の画面は暗すぎて、何か大きなものがNYの街を闊歩しているのは分かるが、姿がよく見えない……。一同顔を見合わせて「何なんだこれ?」。
後に映画館へ、マシュマロマンの勇姿を確認しに行きましたよ。ああ、こんな姿だったのかって。新作映画は、ちゃんと映画館で見ようって固く誓いました。
さて、2020年5月に改めてこの映画を見ましたが、「ゴーストバスターズ」の存在意義は、やはりマシュマロマンに尽きると再確認しました。これは、映画史に燦然と輝くキャラクターです。
正直、その登場シーンまではかなり冗長で、ご都合主義な展開を見せていますが、マシュマロマンが登場する一連のシークエンスは、「映画のマジック」を存分に我々に提示します。
まず、破壊神が、人々を破壊する主体を人々に選ばせるというコンセプトが秀逸。それを「選択」したのは、主人公たちの中でもっとも真面目な男(ダン・エイクロイド)です。結果、「もっとも無害な姿をした」巨大なマシュマロマンが、ゴジラのように町を破壊していく。
まるでシュールな悪夢です。しかし観客は大爆笑。ニューヨークの町が、人類が、滅ぼされようとするその場面で会心の笑いを取れるなんて、このシーン思いついた人は本当の天才だと改めて思います。
いやあ、マシュマロマン最高。
自分の学生の頃の思い出で、未だに滅びていないキャラクターの代表格です。
関連ニュース






「ザ・ウォーク 少女アマル、8000キロの旅」あらすじ・概要・評論まとめ ~難民問題に切り込む若き女性監督の、力強く、叙情的で、示唆に富んだ映像の数々~【おすすめの注目映画】
2025年7月10日 09:30
映画.com注目特集をチェック

ジュラシック・ワールド 復活の大地
【超絶パワーアップ】マジ最高だった!! 究極のスリル、圧倒的な感動、限界突破の興奮!!!
提供:東宝東和

日本よ、これが本物の“悪”だ
【拷問、殺人、裏切り、粛清】超刺激的な“史上最大ヒット作”、観たらすごかった…!
提供:JCOM株式会社

何だこのむちゃくちゃ“刺さる”映画は!?
【尋常でなく期待してる】“命より大事な誰か”のためなら、自分の限界を超えられる。
提供:ディズニー

個人的に“過去最高”!!
【たった“1秒”が爆発的に話題になった映画】実際に観たら…全てが完璧、全編がクライマックス
提供:ワーナー・ブラザース映画

傑作SFアドベンチャー、無料放送!
【製作費1億7000万ドル超の大作】近代文明崩壊、人々の運命は…(提供:BS10 スターチャンネル)