トロント国際映画祭、運営スタッフを17%削減
2020年6月26日 14:30

[映画.com ニュース] 新型コロナウイルスの影響により、カナダのトロント国際映画祭(TIFF)が運営スタップを31人削減したと、米ハリウッド・レポーターが報じている。
同映画祭は、通年営業しているトロントのカルチャーセンター「Bell Lightbox」が新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて3月から閉鎖されており、9月からの映画祭も渡航や集会の制限の影響を受けると見られている。
共同代表を務めるジョアナ・ビセンテとキャメロン・ベイリーはこのほど、「新型コロナウイルスがTIFFの運営に与えた壊滅的な影響を受けて、フルタイムの従業員の17%にあたる31人を削減するという難しい決断を下しました」と声明で発表。さらに、役員の給与削減や任意のプロジェクトを中止するなどの支出削減を行うと同時に、映画祭継続のための募金運動「For the Love of Film」を始めたことも明かしている。
カナダ最大の都市で毎年9月に開催されるトロント国際映画祭は、最高賞にあたる観客賞を受賞した作品が頻繁にアカデミー賞作品賞を受賞することから、アカデミー賞の行方を占う上で重要な賞として位置づけられている。各配給会社はアカデミー賞狙いの注目作を送りこみ、毎年多くのセレブリティが駆けつける華やかな映画祭として知られている。
しかし、非営利団体TIFFの経営状況は良好とは言えないようで、19年11月に再建のための5年計画を立ち上げるとともに、フルタイムのスタッフを15人削減していた。今年は新型コロナウイルスの影響で収益は前年比50%減とみられている。
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