大沢たかおが沢木耕太郎役! ドキュメンタリードラマ「劇的紀行 深夜特急」全3作が一挙放送
2020年6月13日 09:00
[映画.com ニュース] 沢木耕太郎のベストセラー紀行小説「深夜特急」を、大沢たかお主演、松嶋菜々子の共演で映像化したドキュメンタリードラマ「劇的紀行 深夜特急」全3作品が、日本映画専門チャンネルで一挙放送されることがわかった。
バックパッカーのバイブルと呼ばれた「深夜特急」。1996~98年に放送されたドラマ版では、大沢が作家・沢木耕太郎に扮し、香港からユーラシア大陸を横断してロンドンを目指すさまが描かれる。行く先々で様々な人々とふれあい旅をしていく様子は、ドラマでありながら、一種のドキュメンタリーのようだ。時間を越えた“旅人の心”と”揺れ動く青春”が映し出されている。
放送作品の詳細は、以下の通り。
日本民間放送連盟賞(ドラマ部門)最優秀賞を受賞した第1作。主人公・沢木耕太郎は、友人たちと賭けをし、インド・デリーからロンドンまで乗合バスでいくという酔狂な旅に出かけた。ガイドブックは一切持たず、アジアとヨーロッパの地図2枚だけを手にして、インド・カルカッタへと向かう。最初は興味半分の沢木だったが、香港返還に象徴されるように、ダイナミックに変貌しているアジアの熱気のなかで、ある時はシリアスに、ある時はコミカルに、ある時はハードボイルドにと変わっていき、自由な心を持つ“本当の旅”を実感していく。
第35回ギャラクシー賞優秀賞を受賞した第2作。インドに舞い戻った沢木はヒンズー教の聖地ベナレスへたどり着く。ガンジスの夜明けのなかで祈りを捧げる人々の姿が心にしみる。その後、石像寺院で有名なカジュラホ経由で本来の旅の出発地デリーへと向かう。いよいよロンドンまでの乗合バスの旅が始まった。偶然出会った日本人の中年旅行者・土屋とパキスタンの国境を目指して出発。バスはピカピカに飾り立てられ、猛スピードでひた走る。土屋とは国境の街・アムリトサルで別れ、ラワルピンディで映画館に入るが、外に出たところを警官に爆弾犯人と間違われてしまう。その後、沢木は一路アフガニスタン国境を目指し始める。
シリーズ第3作。イランとトルコの国境を乗合バスで抜け、沢木は田舎町エルズルムへ。いつものように安宿を探し、久しぶりの贅沢と思えるトルコ料理に満足する。次の街は黒海沿岸のトラブゾン、トルコを経由してイスタンブールへ。アジアとヨーロッパが混沌としているこの地で、沢木は香港と同じような熱気に興奮する。ギリシャ・アテネでヨーロッパの文明に刺激を受け、憧れの地ペロポネソス半島に向かうが、期待していた温かなふれあいはなく、あるのは空虚な美しさだった。手持ちの残金が底をついてしまったり、パスポートの盗難にあったりしながら、沢木の旅はイタリア、スペインからジブラルタル、セビリア、ポルトガルへと続いてゆく。
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