2021年アカデミー賞授賞式、新型コロナの影響で延期か
2020年5月21日 12:00

[映画.com ニュース] 米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)が、2021年2月に行われる予定だった第93回アカデミー賞授賞式の延期を検討中であることがわかった。
内部事情に詳しい関係者は米バラエティに、「検討をはじめたというだけで、新たな日程を含めた具体的な話し合いにはまだ至っていない」としながらも、「延期になるのはほぼ確実だろう」と見解を述べた。ただし、AMPASから正式なコメントはなされておらず、同授賞式の全米放送を手がける米ABCのカレンダーにも、依然として「2021年2月28日ライブ中継」と記載されている。
AMPASは先ごろ、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、アカデミー賞への出品資格に関するルール変更の決定を下した。これまでは、米ロサンゼルスの映画館で7日間以上商業上映された作品のみを選考対象としていたところを、ニューヨーク、シカゴ、マイアミ、アトランタ、ベイエリア(サンフランシスコ、オークランドなど)へと拡大。さらには、全米の劇場が閉鎖されている状況を鑑み、もともと劇場公開を予定していた作品であれば、ストリーミングやVODスルーなどでデジタル配信された作品にも出品資格を与えるとした。
ルール変更の発表に際し、AMPASのデビッド・ルービン会長は、「全米の映画館がいつ、どの程度の規模で営業を再開するのかといった、先行きの見通しがつかないなかにおいても、素晴らしい映画は多くの人々に見られるべき、かつ称賛されてしかるべきだという考えから、今年のアカデミー賞に関しては、特例を設けるのが妥当という結論に達しました」と、出品資格の緩和に踏み切った理由を述べた。さらに、「授賞式が予定されている時期に、映画業界も含めた世の中がどのような状況にあるのか想像すら出来ませんし、今年度の優れた映画を称えたいという気持ちは変わらないものの、それが従来の授賞式になるのか、それとも別の新たな形態になるのかについては、現時点では何とも言えません」と語っていた。
授賞式が延期となった場合、それに合わせてエントリーの締め切りも延ばすことになるのか、といった様々な疑問が出てくることになりそうだが、AMPASがどのような対応策を講じるのか、続報に注目が集まる。
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